最近の強すぎる日差しの中を散歩しているペットを見かけると「大丈夫?」と心配になってしまう人も多いだろう。では実際、ペットたちにとってこの暑さはどれくらいのダメージになっているのだろうか。

ペットは50度近い熱を感じている

――犬や猫はどのくらいの暑さを感じている?

夏場、直射日光の当たるアスファルトは60度近くになるとも言われています。屋外でペットたちは人間の感じる暑さ+10~20度の暑さを感じている可能性があるため、たとえば人間にとっては30度だとしても、ペット達は40~50度に感じるということになります。

アスファルトが60度にもなる場合、肉球をやけどする可能性もあります。

また散歩の際、体高の低い小型犬は地面からの熱を受けやすい、太っている動物は熱を蓄えやすいなど、個体の特徴により熱中症のなりやすさも変わってきます。


――そもそもこの暑さの中、ペットを外に出しても大丈夫?

たくさん運動させないとストレスになる犬、外でしかトイレをしない習慣がある犬を除いて、散歩に出すことは必須ではありません。

散歩に出す場合は、比較的気温の低い早朝や夕方以降とし、土や草の上を歩かせる方が安心でしょう。特に短頭種(鼻が短い犬種)では首に保冷剤を巻く、こまめな給水などを心がけましょう。

また、外出する際には、ペット用のカートを使ったり、肉球を保護し、直接熱い地面に触れないようペット用の靴を履かせるのもひとつの手段かもしれません。

水分をしっかり摂るのが大切
水分をしっかり摂るのが大切

室内飼いの場合 外出時は「26度ほどのエアコン」

――では、室内飼いのペットで気を付けたいことは?

室内でも日差しを避けられる場所を作り、風通しが良く、新鮮な水が飲める環境を作ってあげてください。

数時間クーラーをつけなかっただけで熱中症になってしまったケースもあります。ペットがお留守番する際には、クーラーを26度を目安に設定し、つけたまま外出されるのが良いと思います。

また、湿度や換気の兼ね合いから風があれば良いと思われる方もいらっしゃいますが、扇風機だけでは不十分な場合もあるため、クーラーの使用をお勧めします。


――人間は熱中症予防にスポーツドリンクを飲んだりするが、ペットにも有効?

人間用の飲み物は糖分などを多く含んでいるため、動物にはあまり飲ませない方がいいです。全く食事をとらなくなってしまったペットが飲むなどの場合は、必ずしもNGというわけではありませんが、基本的には新鮮な水を与えてください。