テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、2026年の夏の天候と、私たちが普段耳にする「平年」という言葉の裏側にある気象知識を解説します。

2026年もやってくる?「ウルトラ猛暑」への警戒

今回、古山予報士が示したイラストには「ことしもウルトラ猛暑??」の文字が。地球全体が炎に包まれているような表現で、非常に厳しい暑さになりそうなことを示唆しています。

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 2月に発表された夏の予報によると、2026年の夏も全国的に気温が「平年より」高い予想となっており、厳しい暑さが懸念されています。

知っているようで知らない「平年値」の正体

ここで古山予報士から「平年って何か考えたことありますか?」と問いかけがありました。天気予報で頻繁に使われる「平年並み」や「平年より高い」という言葉。この基準となる「平年値」には、明確な定義があります。

 「平年値」とは、過去30年間の観測データの平均値のことです。気温や降水量だけでなく、さくらの開花日や台風の発生数なども含まれます。驚くべきは、この数値が固定されたものではなく、「10年に1度更新されている」という点です。

 2026年現在使用されている平年値は、1991年から2020年までの30年間の平均データです。1年に1回の更新では変動が大きすぎるため、10年ごとに区切ってアップデートされています。グラフを見ると、平年値の対象期間が新しくなるにつれ、基準となる平均気温がじわじわと上昇しているのが分かります。これは地球温暖化の影響を色濃く反映しています。

基準そのものが「底上げ」されている現実

実際に、2025年の日本の年平均気温偏差は、統計開始以来、2024年、2023年に次いで3番目に高い記録となりました。

 「今年の夏は、大昔と比べて暑いと言っているわけではなく、温暖化の影響を加味してアップデートされた最新の『平年値』よりも、さらに高いですよと言っているんです」と古山予報士。つまり、昔の「暑い夏」と現在の「平年並みの夏」では、現在のほうが気温が高い可能性があるのです。基準そのものが底上げされている中で、さらに「平年より高い」と予想されている2026年の夏は、非常に厳しいものになると予想されます。

「平年値」という言葉の裏側にある、10年ごとのアップデート。私たちが「普通」だと思っている気象の基準が、実は少しずつ変化しているという事実は、これからの気候変動を考える上で大切な知識となりそうです。

(テレビ宮崎)

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