「97%がオミクロン株」沖縄で何が

既に新規感染者の97%がオミクロン株に置き換わったとされる沖縄。今や医療従事者らにも感染や濃厚接触者認定が相次ぎ、医療体制にしわ寄せが及んでいる。

ある病院に患者を乗せたヘリが到着。遠く離れた北部の離島から救急搬送されてきた。

友愛医療センター 西平守邦(にしひら・もりくに)医師:
各医療機関で職員の発症者が多数出ています。受け入れ制限する病院が、この2日、3日で大幅に増えてきて。隣の医療圏から受け入れ病院がないということで、またいで来る。

厚生労働省の専門家組織があるデータを公表した。1月4日の時点で、新型コロナウイルスに感染し療養を行う675人のうち、重症者はゼロ。92.3%が軽症か無症状だという。だが、沖縄で患者と向き合う医師は…。

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沖縄県立北部病院 永田恵蔵(ながた・けいぞう)医師:
ただ微熱とか咽頭痛とか、喉の痛みというだけの軽症ではなくて。多分ちょっと世間と感覚のズレがあるかもしれないんですが…

全国で急拡大するオミクロン株を正しく恐れるために。Mr.サンデーは軽症者の実態を追った。

入院患者の傾向は…症状改善はデルタ株より早い?

取材に応えてくれたのは沖縄県立北部病院。1月7日、コロナ病床47床のうち42床が埋まっていて、軽症者が34人を占めていた。この病院の永田医師は、入院患者にある傾向が見えてきたと語る。

沖縄県立北部病院 永田恵蔵医師:
併存疾患をたくさん抱えている高齢者と、若い方でワクチン接種されてない方が、入院が結構いるような状況ではあります。

軽症の入院患者には、高齢者に加えワクチン未接種の若者が多いという。その症状とは。

沖縄県立北部病院 永田恵蔵医師:
ワクチンを接種してない若い方の場合は、結構、高熱が出たりとか、38度以上の熱が出てぐったりされている方は多い。もう目を開けたり返事するのも、だるそうだなというような…。「熱とだるさと頭痛」と言っている方も結構いらっしゃいます。

厚労省の専門家組織が公表したオミクロン株感染者の症状。72%が発熱し、咳や倦怠感が50%を超えるなど、様々な症状が確認されている。その一方で…。

沖縄県立北部病院 永田恵蔵医師:
(発症から)5日目ぐらいからは症状が回復してくるような印象。オミクロンに関しては、デルタの時に経験した感じと比較すると、改善まではちょっと短いのかなと思います。

永田医師の経験によると、症状が改善するまでの時間はデルタ株より短い傾向があるという。

家庭内クラスターで感染 29歳患者の実体験

さらに話を聞いたのは、首都圏に住む松田さん、29歳(仮名)。年末年始、沖縄の実家に帰省し、自身を含め少なくとも親族5人が感染するクラスターが起きた。最初に症状が出たのは20代の姪だったという。

松田さん(仮名・29歳)
熱があるかもしれないとか言い出して。とりあえず熱を測って、38度を確か超えていたと思う。

松田さんは体調に異変がなく、翌日の1月3日に首都圏の自宅へ帰ったが、4日になって姪の陽性が判明。親族もPCR検査を受け、松田さんら4人の陽性が確認された。すると…

松田さん(仮名・29歳)
こんなつらい発熱とか痛みっていうのは初めてです。マックスは39.8度だったんですけど。もうなんか体も熱いし、1歩も動けないような感じ。全身も痛いような、ひざも腰も。

保健所は松田さんを「オミクロン株疑い」の「軽症」と見ているが、発熱は一時、40度にまで迫ったという。聞けば、松田さんには持病がなく、ワクチン接種も終えていた。しかし…。

松田さん(仮名・29歳)
(2回接種したのは2021年)5月です。会社で。福祉の仕事をしておりまして。先に打ったって感じですね。抗体がほぼない時期に感染しちゃった、というような。

2回目の接種を終えてから8カ月。これが感染や症状に影響したのだろうか。1月6日に入院した松田さん。病院ではさらなる症状が…。

松田さん(仮名・29歳)
6日は本当に息が苦しくて。SpO2(血中酸素飽和度)ってあるんですけど、これも94%とか95%とかだったんで、胸が押されているような感じが結構ありました

血中酸素飽和度が96%を下回り、肺炎の所見がある場合、中等症とされる。一時的に96%を切った松田さんだが、肺炎までは確認されなかったという。

そして、発症から3日後の8日には正常に戻り、既に平熱に下がっている。また、親族たちも38度以上の熱が出ていたが、今は落ち着いた状態。沖縄の永田医師が指摘した「回復までの時間が短い」という特徴はここでも見て取れた。

今求められるのは、オミクロン株を過度に恐れない、冷静な対応である。

(「Mr.サンデー」1月9日放送分より)

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