寒い冬に欠かせない暖房器具。しかし注意が必要なのが「低温やけど」です。軽傷とみられがちですが、放っておくと手術が必要になるほど悪化することもあります。暖房器具の危険性や応急処置の方法を医師に聞きました。
◆自覚がないまま進行している場合も
冬になると欠かせないヒーターやこたつ。しかし、体が温まってウトウトしてしまうと、気が付かないうちにやけどをする危険があります。
福井大学医学部・皮膚科の尾山徳孝医師は「高温ではなく、40度以上の温度で長時間温度に暴露されて生じるやけどを低温やけどと言う。暖房をよく使う寒い地域や高齢者が多いような地域に偏るので、奥越地域で多い印象」と語ります。
やけどの深さは、大きく3段階に分けられます。第1段階は皮膚に赤みが出る程度。第2段階になると水ぶくれができ、1週間以上痛みが続き、跡が残ってしまうこともあります。第3段階の皮下組織まで到達する深いやけどの場合、痛みを感じる神経まで傷つけられるため、むしろ痛みを感じないことがあります。治療には1カ月以上かかります。
「低温やけどが見つかった段階でかなり進行してしまっている場合が多い。自覚できないことが多く、治りづらくなる理由でもある。なかなか炎症を食い止められなくて、傷が深く残ってしまうこともかなり多い」(尾山医師)
特に乳児や高齢者は注意が必要です。皮膚が薄いうえ、高齢者や糖尿病の患者は神経の感覚が鈍くなっていることがあります。
◆暖房器具はタイマー使用を
低温やけどを負っていても気がつかず重症化しやすいため、暖房器具を使うときはタイマーを利用することが大切です。
もし低温やけどを負ってしまったら、応急処置として、すぐに冷水で患部を冷やしてください。20~30分冷やすことでやけどが深くなるのを防ぎ、痛みを和らげることができます。
尾山徳孝医師は「湯たんぽは寝る前に外してもらうのが一番良い。難しいことではないが、患者が絶えない。今一度、身の回りの危険性を十分理解してもらうことが大切」と注意を呼びかけます。
◆低温やけど注意点まとめ
▼暖房器具を使うときはタイマーを利用すること
▼尾山医寝る前には布団から出すようにしましょう
▼低温やけどになってしまったら20~30分、水で冷やす
※ただし、低温やけどは自分で処置しても治らないため、なるべく早く皮膚科を受診すること