理由1:「地政学リスク」の回避
大きな理由は「地政学リスク回避」です。金は昔から、地政学的な問題(政治・戦争・天災)や世界経済を揺るがすような事態が発生したときの資産の逃避先となっています。そのため、「有事の金」と呼ばれています。
実際、世界各国の中央銀行も分散投資の一環として、地政学リスクに対するヘッジとして、金を購入しています。World Gold Council(ワールド・ゴールド・カウンシル)のデータによると、世界各国の中央銀行は2010年から2024年まで、15年連続で金を購入していることがわかります。
World Gold Council(ワールド・ゴールド・カウンシル)のデータを元に(株)Money&You作成
注目は2022年〜2024年です。世界各国の中央銀行はこの3年間、毎年合計1000トン以上の金を購入しています。なお、2025年の購入量ですが第3四半期まで公表されています。2025年第3四半期までの購入量は合計で633.6トンとなっています。
需要の高まりに合わせるように、金価格も上昇していることが読み取れます。2022年といえば、ロシアがウクライナに侵攻を始めた年です。地政学リスクが高まったことを受けて各国が金を購入しています。
今後も世界の不確実性が高い状態が続くならば、中央銀行が金を購入する状態が続き、金価格は上昇していくものと考えられます。
理由2:実物資産・原材料としての需要
金は宝飾品やアクセサリーによく使われています。オリンピックなどスポーツの大会で優勝すれば「金メダル」がもらえますよね。いずれにしても「金には価値がある」というイメージがあるはずです。金の価値は昔も今も世界各国で認められていて、世界中でその価値がゼロになることは考えにくい「実物資産」として扱われています。
また、電子機器部品(スマホ・PCの基板)、医療機器(ステント・体外診断キット)、美容(フェイスパック)、航空宇宙(宇宙服ヘルメット)など加工性、電気伝導性、希少性から幅広い分野で活用されています。
金価格は需要と供給の関係で変わります。需要が供給を上回れば価格は上昇し、反対に需要が供給を下回れば価格は下落します。金の埋蔵量には明確な上限は存在しませんが、現在の確認埋蔵量は約5万トン~6万4000トンと推定されています。供給量が一定であれば、需要が増えていけば自ずと価格は上昇することになります。
