「国際法」と「同盟」どちらが頼りになる?

遙洋子氏:
国際法も日米同盟もこれはちょっと当てにならないな、幻想だったのかもしれないなみたいな雰囲気を昨今感じるんですけれども、頼りになりません。どうするんですか?

小泉進次郎防衛相:
例えば「国連が最後は何とかしてくれる」というふうに思っている方がいたとすれば、今、安保理の常任理事国の中で力による一方的な現状変更を行っている国が、まさにロシア・ウクライナ間で戦争をやっているように安保理の機能不全、こういったことで明らかで。
一方で、「日米同盟も当てにならない」と言う方がもしもいるとしたら、それは世界の中でまず一番大事なことは、最初に同盟ではなくて、まずは自分たちの国の防衛力を強化すること。このことがあって、どの国も一国だけでは自分たちの平和と安全は守れないからどこの国と組むのか、という発想なんですよね。その中においてパートナーとして日米同盟が最も強靭で日本として組むべき相手だということは、変わらないどころか今の状況ではさらに確固たるものにしていくということが不可欠なことだと思っています。

杉村太蔵氏:
「ドンロー主義」ってここ最近話題になってますけども、こういったトランプさんの考え方でも日米同盟は全く変わらないというふうに理解してよろしいですか?

小泉進次郎防衛相:
日本がやらなきゃいけないことっていうのはおのずと変わってきていると思います。
今までと同じ守り方で日本の周りの平和と安定が保たれるのかと言われれば、今の周辺国の不透明な軍備状況などを含めれば我々だって守り方も変わらざるを得ない。そしてサイバー攻撃や宇宙の利用、様々な今の技術の進化、軍事におけるAIの利用もそうです。フェイクニュースとか情報戦もそうですよね。守るコストが極めて高くなっていて攻撃のコストが下がっている。日本がこれからも平和であり続けるためには、その守り方はおのずと技術や時代によって変わってくるということも併せて丁寧に説明をしていく必要があると思っています。

遙洋子氏:
トランプさんも西半球だけこれから大事にしていきたいということと同時に「同盟だからといって別に親しいわけじゃないんだ」みたいな発言もあるわけです。そういう人を今後も同盟は大事だからといって信用していっていいのかなというのと、自分たちの力を蓄えなきゃいけないんだといっても、日本はそこまで覚悟あるのかなという意味も含めてそれは現実的なの?というふうに思うんですがいかがでしょうか。

小泉進次郎防衛相:
アメリカは頼りにならないんじゃないかという言質を仮に広がったときに、それを喜ぶ相手は誰かというのは明らかですよね。国際社会の中ではいかに日本とアメリカという最強のタッグを離反させるか。こういったことを考えている勢力はいっぱいいます。
それを一般の方が気づかない形でメディアの中に浸透作戦を行ったり、ネットの世界でさまざまな情報戦を行ったりして世論を形成していく。そのことによって本来であればがっちりとタッグを組むべき相手がそこをやられると脅威だから、それを弱めていこうという動きに決して惑わされずにブレずにやっていかなければいけないし、今の時代本当に難しい時代ですから、なぜ必要かということを常に示して訴えていく必要があるので、私とヘグセス長官が今までに考えられないようなペースで連絡を取り合い、国際社会にもその姿を示しているというのは、そういった側面もあるというふうにご理解いただければと思います。

日本への輸出規制強化どうする?

佐々木恭子キャスター:
今週になって中国から経済的な圧力が強まっています。
「軍民両用のものは輸出を規制していこう」という動きになっていますが、これがどこまで広がるか分からないという懸念がある中で、この輸出規制強化についてはどのように受け止めていらっしゃいますか。

小泉進次郎防衛相:
まずこれは中国が他の各国貿易相手に対してやっていることではなくて、日本だけにやっているんですよね。このことは国際的な慣行から外れることなので、やはりこのことに対してはしっかりとものを申さなければいけないというふうに思っています。

峯村健司氏:
おそらくなんですが、例えばレアアースなどで、いわゆる防衛産業の関わるところにピンポイントで私は攻撃してくるんじゃないかと、輸出停止などやってくると思うんですが、そうすると今大臣が先程おっしゃっていたような、この防衛産業をしっかりと国内で育成していくってことに対すると、そこはかなり邪魔してくると思うんですね。このあたりどういうふうに日本の防衛産業を守っていこうというふうにお考えでしょうか。

小泉進次郎防衛相:
大事なことはこういった難しい局面であっても、やはり開かれた関係の中で意思疎通と対話の重要性を決して見失わないようにするということは大事なことだと思っています。
ただ今回の様々な制裁措置に限らず、日本と中国の間でいろんなことが起きている中で、特定の国に様々なものを依存をしていることがどれだけ国家にとってのリスクか、そして国民生活や経済活動のリスクかということは、今多くの方に共有され始めているのではないでしょうか。
この機会にしっかりと日本が自前で育てていかなければいけないものがある。これを多くの国民の皆さんと一緒に考えて、そして防衛産業も今まではややもすると、何か防衛産業っていうと「武器を作る」とか「装備を作る」こういったものっていうのはまるで“死の商人だ”みたいなイメージで、防衛産業をやっている企業も表立って「防衛産業をやってますと言えない。「武器を作っている」と言えない。こういったような環境を変えていって、日本が自前で持たなければいけないことはやはりあるんだという当たり前のことを広げていく。理解を得ていくということにしなければいけないと思っていますので。
この今の状況で不安を駆り立てて、何か日本が「自分たちが曲げてでも何かを取りに行かなければいけない」ということではなくて、我々がそもそも持たなければいけなかったことを、今多くの皆さんと共有をした上で政策的にも前に進めていく。この機会に変えていかなければいけないと思っています。