夜の能登町。私は一軒の家を訪ねました。
「よろしくお願いします。」
久手堅裕さん。妻の真登香さんと…4人姉妹。それに2匹の犬が暮らすにぎやかな家族です。約1年前に、横浜から移住してきました。
Q すごい量のカニですね
裕さん:
「ちょうど漁師さんにもらってきたんですよ。」
真登香さん:
「まだ動いているんですよ。」
裕さん:
「たまにこうやってくれるんですよ。」
真登香さん:
「感謝をしていただきます。」「ママカニとって。」
Q カニが食卓に並ぶのは普通?
「結構常識みたいな。」
裕さん:
「人との距離感は近いですよね都会にないのがそういうところかなと。」
加藤:
「いつもみんなで食べる?」
真登香さん:
「横浜のときは仕事が遅くなったりしていたので家族で一緒に食べる時間ってなかったけど能登にきてすごい家族のこういう時間は増えました。」
移住のきっかけは地震の後に能登で行ったボランティア活動でした。
裕さん:
「困った人を助けたいなじゃないけど本当に衝動的なもので。」
真登香さん:
「現状見たら『えっ…』て感じで結構衝撃的だったもんね。このままじゃヤバいってなったよね。」
能登で知り合った人から空き家を譲り受け移住に踏み切りました。
去年5月、仲間とともに復旧工事に関わる会社を立ち上げた裕さん。元請けと下請けの間に立って建物の解体や道路の工事などの仕事を手配しています。横浜では自動車関連の仕事をしていた裕さんにとって工事の仕事は初めてのことです。
裕さん:
「全部難しいです僕が元々経験も知識もない中でやっているので、ただ自分たちがいただいた仕事で出来ることこなしていち早くダメになったものを直したり復興の一端を担えればなと思います。」
家族が移住を決めたとき「友達と離れたくない」と一人、祖母と横浜に残った長女の夏恋さん。
加藤:
「結構みんな馴染んでいる。」
夏恋さん:
「5カ月くらいで馴染んだよ。」
同級生:
「面白くてうるさい。」
夏恋さん:
「もっといいこと言って。」
今ではクラスの人気者です。
そしてこの夏…能登を代表する夏祭り「あばれ祭り」に家族全員で参加しました。
「怖かったけど大丈夫だったみんなガチでやっているの見たら夏恋もやろうかなって。」
裕さん:
「すごいエネルギーを感じたというかきっと復興できるだろうなって。」
この日、裕さんと真登香さんはある場所へ向かいました。
「きょうは5人目の子を妊娠してその健診になります。」
お腹には新たな家族が…。奥能登には産婦人科がないため車で往復3時間かけて七尾市の医院に通っています。
看護師:
「赤ちゃん、超音波ね。」
真登香さん:
「大きくなっている。頭と手がある。こんなに動いているんですね。めっちゃ動きまくってるな。」
山田武法院長:
「お産できるところは今(七尾市の)能登病院と恵寿病院しかないですからできれば早く産科と小児救急ができるところが出来てくれたらうれしいんですけど。」
真登香さん:
「いろんな葛藤はありましたね。たくさんあったよね。やっぱり妊娠してまた改めて大丈夫かなっていうのは正直今回ありましたけど。」
裕さん:
「子育てにはいいけど子ども産むには向いてなさすぎる。若い人たちが出て行っちゃう理由はわかりますね。最低、一時間半走って間に合うかっていったら間に合わないので。」
移住して1年。姉妹の中にはこんな本音も。
夏恋さん:
「めっちゃさみしいと思った?どっちの方がいい?」
風莉ちゃん:
「石川県・・・じゃない。(横浜は)友達もいっぱいいるし。」
真登香さん:
「便利だから?」
風莉ちゃん:
「うん」
夏恋さん:
「やっぱ便利さ求めるよね。家族と離れたくないからこっち来たんでしょう?」
風莉ちゃん:
「別に行きたかったわけじゃないから。」
真登香さん:
「本当に好きここ。」
加藤:
「ずっと見ていられる。」
裕さん:
「ぼーっとしていられる。」
裕さん:
「落ち着く場所よね。不便なこととか大変なことは覚悟はできていたので。」
真登香さん:
「でも来てみたら大変なことはいろんなことが大変ですけど能登にきて見えない豊かさというかこれが当たり前なのかなって思うよね。」
裕さん:
「来てみたらここがあってるかなって気がするんですよね。」
真登香さん:
「もう当分は5人目の子も生まれるしのんびり能登で子育てしておじいちゃんおばあちゃんになってもこういうところでのんびりしたいよね、2人で海見て。」
裕さん:
「良いと思う。」
真登香さん:
「能登にはずっといるだろうね。」
裕さん:
「そうだね。」