もうすぐお正月ですが、物価高による値上げの波が「初詣」にも広がっているようです。
さらに、子どもたちの楽しみといえば「お年玉」ですが、こちらにも気になる動きが起きています。

23日に「イット!」が取材したのは、東京・杉並区にある日本で唯一の“気象神社”。

訪れた人は「山にあたって天気はめちゃくちゃ大事なので、『晴守』を買おうと思って」と話していました。

神社では太陽がイラストされた「晴守」や、てるてる坊主などユニークなお守りが人気ですが、ここにも物価高の影響が及んでいました。

高円寺氷川神社・気象神社 禰宜・紺谷大進さん:
このように1000円になったということです。絵馬も含めて。

12月から一部のお守りなどの価格を改定。
これまで800円だった晴守や下駄の形をした絵馬などを1000円に値上げしました。

初詣に欠かせないお守りの値上げに参拝者は「ちょっとなんか手出しづらくなっちゃうなみたいな部分もあるので、抑えてほしいなとは思います」「仕方ないと思いつつ高いなと思います。今まではどこでも買っていたのを厳選するというか…」と話していました。

値上げに踏み切った理由について、禰宜の紺谷さんは「心苦しいことではございますが、この数年間、お守りを縫製してくださる業者から数回の値上げがありまして、あと日本でお守りを丁寧に作ってくださる職人の高齢化による不足もあり、人件費が高まるという背景もある」と説明。

さらに、お守りを入れる紙の袋の仕入れ価格もわずかながらに上がっているといいます。

ただ、この神社では特に大勢の人が楽しみにしている「御朱印」や、カラフルな「てるてるみくじ」などは値上げには踏み切らなかったといいます。

一方、東京・日野市の高幡不動尊金剛寺では、100円だったおみくじを200円に値上げ。

重要文化財を維持するために1年中使用している空調の電気代高騰などによって、値上げせざるを得なかったということです。

さらに、物価高の影響はお正月に子どもたちにあげる「お年玉」にも及んでいました。

調査会社インテージによると、2026年のお年玉の予算総額は平均2万4039円で、2年連続の減額となりました。

新年のお年玉事情について街で聞いてみると…。

30代:
悩んでるけど、子どもたちに欲しいものがあるとそれ(減額)はとは思う。

30代:
学年で決めているので、それは渡すようには頑張りたい。(Q. 金額を下げる予定は?)ないですね。

20代:
親戚めっちゃ多くて(お年玉あげる人)10人以上います。人数が多いからあげないといけないので、そこは頑張って毎年あげてます。1人1000円と決めてて、高校3年生が2人いて、その下も高校生いるかな。(Q. 高校生も一律1000円?)そうです。

お孫さんと散歩していた男性(80代)は「だいたい3000円くらいじゃないですか。物価どうこうより年齢によって違ってくる」と話しました。

子どもや孫の喜ぶ顔が見られるお正月の一大イベントとあって、なかなか減額に踏み切れない人も多いようでした。

そんなお年玉を巡っては、もらい方や使い方にも変化が起きていました。
お年玉をキャッシュレス決済でもらいたい人は約4割と、2024年より8ポイント増加しました。

中学1年生:
PayPayやってるし、(親に)回収されない。自分で管理できるからいろんなことに使える。

また別の調査によると、お年玉を使うのではなく増やすことに興味があるとの回答が6割を超え、投資に興味を持つ子どもも多いことが分かりました。

お正月の食材だけでなく、風物詩にも影響を与えている物価高。
2026年にも持ち越されそうです。