沖縄県内の民放3局がこれまでに制作してきた沖縄戦などをテーマにしたドキュメンタリーの合同上映会が、那覇市で開かれました。
那覇市の桜坂劇場で開かれたイベントは、県内の民放3局が合同で企画したもので、沖縄戦などをテーマにしたドキュメンタリー8作品が上映されました。
初日に上映された「悲風に吹かれて~兵士は50年待っていた~」は沖縄テレビが1995年に制作したドキュメンタリーです。
南風原町でほぼ完全な形で見つかった兵士の遺骨、その傍らにあった一本の万年筆を手がかりに、取材班は身元を調べようと各地を巡りますが、50年という年月の壁が立ちはだかりました。
来場者:
一生懸命家族の元に返そうと思って色々調査してて、凄かったですほんとうに
沖縄戦だけでなく、本土復帰や米軍基地の問題、自衛隊配備など今の沖縄に繋がる貴重な映像や証言記録。
上映後にはトークセッションも行われ、制作者が取材や番組作りの意義を語りました。
まーちゃん:
戦争から(月日が)経って、直接体験者からなかなか聞く機会がない状況のなかで番組を作っている
「遺骨~声なき声をきくガマフヤー~」制作 沖縄テレビ 松本早織記者:
(日々のニュースで)一番伝えたいところを切り取って伝えているつもりではあるんですが、なかなかうまく言いたいことが伝わっていない気がすると感じたこととか。40年近く具志堅さんがやってきた歴史をしらないと、いま具志堅さんが言っていることが落ちてこないというか、そういう若い人もいるんじゃないかなというのが番組を作るきっかけになっていて
来場者:
普段違った局の人たちが、こうやってトークセッションをするのは斬新だなと。なかなか聞けない話を聞けた
来場者:
私が生まれる前の作品でしたり、過去の作品というのはテレビでなかなか観られないので、こういった3局合同の上映会があることがすごく嬉しかったので、また企画してほしいと思いました
来場者:
映画館で作品を観て、没入感みたいなところが普段テレビで見るよりもあって、テレビだと他のことをしながら観てしまうけれど、今回映画に向き合うみたいなところで、すごく良い体験だったなと思います
テレビ局の垣根を超えた上映会は、記録と記憶を後世につなぐ意義を再確認すると共に、平和の在り方を考える機会となりました。