テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、「新たな防災気象情報」をテーマにお伝えします。
「冬将軍がお休みモード」?気象予報士のユニークな解説
16日の宮崎県内は冷え込み、県内8地点でシーズン最低気温を更新するなど、冬本番の寒さとなりました。オカファーアナが、「今朝は冷え込みましたね。車のフロントガラスもちょっと凍ってましたもんね」と話すと、古山予報士も頷きます。

清武のじぃじぃさんの写真を見ると、実際に宮崎市田野町では霜が降りていました。
しかし、古山予報士によると、この寒さは長続きしないとのこと。その理由を手描きのイラストと共に、ユニークな言葉で解説してくれました。

古山予報士:
今日のポイントはこちらです。冬将軍が「お休みモード」となりそうなんです。
画面に映し出されたのは、部屋でくつろぐ「冬将軍」。なんとも可愛らしいイラストです。
古山予報士:
先々週に早めにギアを上げすぎて、今、ガス欠中になってしまったということなんです。
まさかの冬将軍の「ガス欠」。この面白い表現に、スタジオも和やかな雰囲気に包まれました。

この「お休みモード」の影響で、気温は平年より大幅に高くなる見込みです。日中の最高気温は、17日(水)、20日(土)、21日(日)と20℃まで上がり、11月中旬並みの暖かさになる予想。朝の冷え込みも和らぎ、しばらくは季節が逆戻りしたかのような陽気が続きそうです。
本格的な冬の寒さが戻ってくるのは、クリスマス以降になる見通しとのこと。冬将軍が再びやる気を出すまで、少し時間がかかりそうですね。
知っておきたい!新しくなる「防災気象情報」
古山予報士は続いて、気象庁から発表された、とても大切なニュースを紹介しました。それは、大雨や台風の際に発表される注意報や警報といった「防災気象情報」の運用が新しくなるという知らせです。

古山予報士:
これまでもたくさん種類がありまして、レベルなどもバラバラで分かりにくいとの声があったんですけれども、それを今回変える形となりました。
この新しい運用は、2026年の出水期(5月下旬頃)から開始される予定で、私たちの命を守るために重要な変更点が2つあります。
ポイント1:警戒レベルを5段階に統一
これまで、「大雨」や「洪水」「土砂災害」など、災害の種類によって情報の名称が異なり、危険度が分かりにくいという課題がありました。
新しい運用では、危険度を「警戒レベル1~5」の5段階に分け、災害ごとに情報を整理。さらに、「レベル5 氾濫特別警報」「レベル4 土砂災害危険警報」のように、情報の名称の頭にレベルの数字が付くようになります。これにより、どのくらい危険な状況なのかが、直感的に理解しやすくなります。
ポイント2:「危険警報」を新設
特に重要なのが、避難の目安となる「警戒レベル4」です。ここに、「大雨危険警報」「土砂災害危険警報」「高潮危険警報」といった「危険警報」が新たに追加されます。これは、災害発生の危険性が非常に高まっている状況を示すもので、避難行動を判断するための重要な情報となります。
古山予報士は、「こういったことを日頃から知っておくということが、非常に大事になります。命を守る防災情報となりますので、しっかりと確認するようにしてください」と強く呼びかけました。
気象情報は、日々の気温や天気の移り変わりだけでなく、いざという時に私たちの命を守ってくれる大切な知識の宝庫です。今回の「冬将軍」のユニークな解説や、新しくなる防災情報のように、天気コーナーに少し注目してみるだけで、暮らしに役立つ発見があるかもしれません。
(テレビ宮崎)
