「勝ちたい思いがひと振りにつながった」テゲバジャーロ宮崎・吉澤が豪快ミドル！　FC大阪に4-0圧勝、参入5年目で悲願のJ2昇格達成

サッカーJ3のテゲバジャーロ宮崎は12月14日、J2昇格をかけたプレーオフ決勝でFC大阪と対戦し、4-0で圧勝した。エースを欠く緊急事態に見舞われながらも、チーム一丸となってゴールラッシュを演じ、Jリーグ参入5年目にして悲願のJ2昇格を果たした。決戦の地・鳥取には多くのサポーターが駆けつけ、宮崎からも熱い声援が送られ、クラブとサポーターが一つになり歴史的な勝利を掴み取った。

エース不在もチーム一丸！

決戦の舞台は鳥取のAxisバードスタジアム。宮崎から陸路だと10時間以上かかるスタジアムだ。

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現地に駆け付けたサポーターからは「テゲバが絶対にJ2に昇格することを祈ってきた」、「選手も頑張ってくれると思うので、私たちも最後まで諦めずに声を出して応援しようと思う」、「絶対勝つぞ！」など、選手への熱い期待が寄せられた。

藤松舞アナ：
昇格への大一番に、宮崎から多くのサポーターが駆けつけました。テゲバジャーロの集大成、高めてきた攻撃力をぶつけます！

テゲバジャーロは、得点王でエースの橋本を体調不良で欠く緊急事態に見舞われた。対戦相手はリーグ戦3位のFC大阪。

宮崎のパブリックビューイング会場にも多くのサポーターが集まった。「エース抜きでも絶対勝てるので大丈夫。信じています」と、チームを鼓舞する熱い声援が送られた。

待望の先制点とスーパーゴール

前半11分、井上がクロスを上げ、阿野がボールに絡み、奥村が相手ゴールを狙う。テゲバジャーロは立ち上がりから人数をかけた積極的な攻撃を展開し、サイドからの仕掛けでゴールを目指した。

前半29分、テゲバジャーロはサイドに展開。井上からのクロスが相手選手の足に当たりオウンゴールとなった。待望の先制点を奪い、試合の主導権を握った。

さらに前半終了間際、吉澤がペナルティーエリア手前でボールを受け、豪快なミドルシュートを放つ。

ボールはキーパーの頭上を越え、ゴールネットに突き刺さった。吉澤は「思い切りよくシュートを迷いなくできた。勝ちたい思いがひと振りにつながった」と、当時の心境を語った。

パブリックビューイングのサポーターからは「すごかった、うまかった」「もう1点いきたい、もう1点いきたい！」と、2点リードという優位な展開に興奮した様子で、さらなる追加点を期待する声が上がっていた。

後半も攻撃の手を緩めず

後半に入っても、テゲバジャーロはサイド攻撃で幾度となくチャンスを作り出した。

後半18分、途中出場の松本ケンチザンガからの素早いクロスに武が反応し、ゴールネットを揺らした。武は試合後、「後半も必ずチャンスは来ると考えていた。しっかり決めきれてよかった」と、リードを広げた得点について振り返った。

テゲバジャーロの勢いは止まらなかった。その7分後の後半25分、阿野からのクロスに松本ケンチザンガが頭で合わせ、4対0とリードを広げた。その後も前がかりになる相手に対し、反撃を許すことなく試合を優位に進めた。

悲願のJ2昇格

そして、試合終了のホイッスルが鳴り響いた。

J3参入から5年。クラブとサポーターが一体となり、悲願のJ2昇格を掴み取った瞬間だった。

パブリックビューイングの会場では「J2昇格おめでとう！テゲバモス！」と歓喜の声が上がった。

大熊裕司監督：
昇格に値するゲームを選手たちがしてくれた。トレーニングの中で選手たちの成長が手に取るようにわかった。選手がより危機感を持って、より正義感を持って、ハッシー（橋本選手）のために勝利をと一致団結できた。この経験は間違いなくクラブの財産になっていく。

先制点を演出・井上怜選手：
絶対勝てると思っていた。この一年間、選手たちが諦めずにＪ2昇格に向けて練習に取り組んできたのが報われるかたちになって良かった。一年間（個人としては）なかなか結果が出ないなかで監督は信じて使い続けてくれたし、そのなかでもプレーオフ2試合ともスタメンで使ってくれていたので、監督の期待に応えられたのが嬉しい。プレーオフは100点だった。