12月22日(月)は「冬至」。一年で最も昼が短い日だ。
毎年訪れる「冬至」だが、聞くと意外に感じることがある。みなさんはいくつ知っているだろうか。

(1)冬至は「日の出が最も遅い日」でも「日の入りが最も早い日」でもない

冬至は一年で最も「昼が短い」日だが、だからといって「日の入りが最も早い」わけでも「日の出が最も遅い」わけでもない。

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「冬至十日前」という言葉があるが、実は冬至の十日前くらいが最も日の入りが早い。
逆に日の出は、冬至の十日後ぐらいが最も遅い。

今冬の東京で見ると、「日の入りが最も早い」のは2025年11月29日~12月13日頃、「日の出が最も遅い」のは2026年1月1日~13日頃である。その間にあたるので「昼が最も短い日」になるのだ。

(2)冬至の日の出は、札幌よりも京都が早い

日の出や日の入りは東にある地点から順に見られると思われがちだが、実はいつもそうではない。地球は傾いたまま太陽の周りを回っているためズレが生じる。

冬至の日は、同じ経度なら南に行くほど日の出が早い。そのため、札幌と京都を比較すると、札幌は東経141°、京都は東経136°でもちろん札幌のほうが東にあるが、2025年の冬至では日の出の時刻が札幌で7:03、京都で7:01と、南側にある京都のほうが2分早い。

東京(東経140°)は、北海道でも特に東にある根室(東経146°)と同じ6:47である。

逆に日の入りは同じ経度なら北に行くほど早い。札幌では16:03、京都では16:50で、大きな差となっている。

(3)冬至は冬の真ん中だが、寒さの真ん中はまだ先

冬至は暦の上では「冬の真ん中」とされるが、冬至の後にこそ厳しい寒さがやってくると言われている。「冬至冬中冬始め(とうじ・ふゆなか・ふゆはじめ)」という言葉で表されている。

実際、平年の最低気温を見ると、東京では1月中旬~下旬頃が、札幌では1月下旬~2月上旬頃が最も寒くなる。

いよいよ冬が深まってきたが、「冬至」当日は豆知識も楽しみつつ、「冬至」を過ぎてからこそ、本格的な寒さに備えてほしい。
※参考:国立天文台「暦Wiki」、気象庁ホームページ 
【執筆:ウェザーマップ・河村満里愛気象予報士】

フジテレビ気象センター
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最新の気象・防災情報や、「なぜそういったことが起こるのか?」現象の背景を徹底解説。フジテレビ気象センターに所属する気象予報士9人の他、日本気象協会、ウェザーマップとも連携し、天気を味方につけて毎日が楽しくなる情報や、つい誰かに話したくなるような情報などお届けします。