愛知県豊田市の最北端、標高1100メートルの山あいにある1日1組限定の古民家宿「亀甲苑」。築200年の趣ある宿で、名物の“名古屋コーチンひきずり鍋”を求めて遠方から訪れる人が後を絶ちません。8匹の猫と触れ合える癒やしの空間も人気の理由です。

■標高1100mの“秘境に佇む”築200年の古民家宿

名古屋から車で約2時間。愛知県豊田市の最北端、岐阜県と長野県の県境・大野瀬町にある老舗宿「亀甲苑」。築200年の古民家は歴史と趣にあふれ、まさに“秘境の宿”。宿泊だけでなく、ランチ利用もでき、遠方から訪れる人が絶えません。

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滋賀から来た客:
「ネットで“猫がいる宿”と。猫を触りながらご飯を食べられるから来た」

宿泊できるのは1日1組のみ。8匹の猫と触れ合いながら古民家を貸し切りできる、贅沢な時間を味わえます。

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客:
「“豊田の秘境』”と聞いていて、来たいと思っていた。2年越しの願いがやっとかないました」

■一番人気は名古屋名物「コーチンのひきずり鍋」

秘境まで多くの人が足を運ぶ理由は、ここで味わえる名古屋コーチン料理。

滋賀から来た客:
「(目当ては)鶏の焼肉と鶏のすき焼き。初めて食べたけどおいしかった」

亀甲苑では6000羽の純系名古屋コーチンを自家飼育し、さばきたてを提供しています。

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新鮮なむね肉を炭火焼きした「たたき」(1100円)や、もも肉から内臓まで様々な部位を味わえる「コーチン網焼きセット」(3000円)が人気ですが、必ず注文される一番人気は、名古屋の郷土鍋料理「コーチンのひきずりセット」(3500円)。もも・胸・つくねなど、名古屋コーチンをまるごと味わえる贅沢な“鶏のすき焼き”です。

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客:
「ジューシーで甘みがある。今まで食べた食感じゃない」

濃厚な味わいの胸肉や、鍋では珍しいきんかんなど、極上の名古屋コーチンを余すところなく楽しめます。中でもレバーは多くの人が驚く逸品です。

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客:
「レバーは苦手ですが、ここのはパサパサしていないので食べられた」

別の客:
「レバーそのものがしっとりしている」

一般的な鶏レバーに比べ、淡い茶色をしている理由は。

担当者:
「フォアグラみたいな脂肪肝。日数を長く飼うとこうなる」

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通常100~120日のところ、亀甲苑では雌鶏のみを約200日飼育しているため、肉も内臓も脂がのった“極上の仕上がり”になるといいます。

■夕食・朝食付きで1万円…“秘境価格”の理由

宿泊は“夕食(鶏焼肉・ひきずり鍋)+朝食付き”で1泊1万円という破格。昨年までは8000円だったそうです。

店主:
「ここから見える所はうちの敷地。施設も古いですし、先代の父の“うちに来ておいしいものを食べていってほしい”との思いから、今のところこの金額でやっています」

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先代が残した山と古民家を活かし、山を登ってきてくれた人へ価格で還元する。そんな“秘境”に受け継がれるおもてなしの心が、多くの人を惹きつけています。

東海テレビ
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