2026年3月に札幌で開催される人気アイドルグループ「嵐」のラストツアーをめぐり、北海道大学の入試日程と隣接し、受験生のホテルの確保などが難しくなる可能性があることについて、松本洋平文科相は「落ち着いて受験の準備を進めていただきたい」と述べました。

 2026年5月で活動を終了する嵐は、3月13~15日の札幌公演を皮切りにラストツアーを予定しています。
 
 一方、前日の12日には北海道大学の2次試験後期日程が行われます。

 札幌市内のホテル関係者によると、11月22日にコンサートの日程が発表されると同時に予約が殺到、ホテル代が高騰する状況が生まれました。


 11月に札幌で開催された人気グループ「Snow Man」のライブでは、東京から参戦したファンが「ホテル3泊4日で50万円」と語るなど、人気アーティストのイベント時にはホテル代が跳ね上がる実態があります。

 松本文科相は「現在、北海道大学の生活協同組合においては受験生のためのフライトパックを案内している。また、北海道大学においては受験生の皆さんが安心して受験に臨めるよう、情報の発信に努めると伺っている」と説明しました。

 その上で「まずは状況を注視していきたい。受験生の皆様におかれましては、大学などの公表する情報によく注意を払っていただき、落ち着いて受験の準備を進めていただきたい」と呼びかけました。 

 また、札幌市の秋元克広市長も先日の記者会見でこの問題への懸念を示しました。

 秋元市長は「この5年で1万人分ぐらいの受け入れキャパが増えていて、従前のような客室の不足はだんだん解消されていくだろう」と以前より状況は改善しているとの認識を示す一方、「場合によってはホテル業界にもお願いして、受験生が困らないような形にしていきたい」と受験生への配慮を求める姿勢を明らかにしています。


 チケットの抽選結果などによりキャンセルも相次ぐことから、関係者は今後も状況を注視していくとしています。

北海道文化放送
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