5日、警視庁で行われた異例の記者会見で明らかにされたのは、2024年に1都3県で相次いだ闇バイトによる強盗事件の指示役4人の逮捕でした。
今回、強盗傷害などの疑いで逮捕されたのは福地紘人容疑者(26)ら4人、全員20代の男です。
初めての指示役の逮捕となりましたが、取材を続けてきたフジテレビ社会部・小野恵里記者に聞いていきます。
──指示役の初逮捕ということだが、背景にはどういったことがある?
今回逮捕された4人は、実行役の闇バイトに対して「シグナル」というアプリで犯行の指示を出していました。
シグナルは履歴が残りにくく秘匿性が高いとされていて、メッセージの解析にも相当な時間がかかります。
捜査本部は合わせて750台のスマホの解析を行いましたが、メッセージを復元できても、そのアカウントから誰がメッセージを発信したのかを特定するのは簡単なものではありませんでした。
そこで、警視庁のお家芸ともいえる防犯カメラの捜査を行い、メッセージが送信された時間に容疑者が通話をしていたという映像上での証拠も集めました。
それによって、福地容疑者らが犯行時間帯に指示を出していたとしても矛盾はないという裏付けをとっていたということです。
──市川市の強盗事件では、実行役だけでなく奪った現金の回収役や運搬役の容疑者らにも指示を出していたとみられているが、この4人は他の17の事件にも指示をしていた?
市川市の事件で被害品を回収していたとして男女3人がすでに起訴されています。
この3人は、事件の2日前に神奈川・横浜市で発生した75歳の男性が亡くなった強盗致死事件でも被害品回収役として逮捕・起訴されているんです。
一連の事件のうち横浜の事件にも4人が指示していた可能性も捜査しています。
また、合同捜査本部は、他にも指示役がいるかなども含め捜査を進める方針です。