ここではキャリアの歩み方として、3つのパターンを紹介します。

1つ目は「詳細設計型」。おそらく多くの人が想像するパターンです。目指すゴールや実現したいことが明確で、そのために必要なスキルや経験を逆算し、段階的にキャリアを積み上げていく考え方です。

たとえば、「将来は起業して、経営者になりたい。そのためにまずは○○業界の営業と組織運営の経験を早く積むために会社に就職。マネジメント経験を得て3年をめどに独立へ」というように、描きたいキャリアが明確な人がこれに当てはまります。

たとえるならば、“地図を持って、ゴールに向けて進む”のがこのタイプです。再現性が高そうですが、変化に弱く、脆いという弱点があります。

『かくれた「強み」をみつけよう。』(日本経済新聞出版)から抜粋
『かくれた「強み」をみつけよう。』(日本経済新聞出版)から抜粋

2つ目は「方向感覚型」。方向性は、明確。だけど、柔軟性を持って歩むのがこのタイプです。

「人の可能性を広げる仕事がしたい」「地域社会に貢献するようなはたらき方をしたい」など、内面的な資源である想いや価値観ははっきりしているものの、それをどう実現するかは環境や出会いに応じて柔軟に変えていくスタイルです。

たとえば、「教育に関わりたい」と考えながらも、NPOではたらく、自治体で教育政策を手がける、あるいは会社内で人材育成に携わるなど、道筋はその都度変わっていきます。

“進むべき方向がわかっているから、地図ではなく、コンパスを持って進む”というのがこのタイプです。

3つ目は「出会い型」。「目標は特にない。でも興味のあることには動いてみたい」という方も多いのではないでしょうか。

この“出会い型”は、好奇心を起点に環境・関係性の資源を活かして偶然のチャンスをつかんでいくキャリアです。スタンフォード大学のジョン・クランボルツ教授の「プランド・ハプンスタンス理論(計画された偶発性理論)」に通じる考え方で、計画よりも行動を重ねることで予期せぬ好機に出合い、それが次のキャリアをつくっていくという考えです。