富士山と五重塔が一望できる絶景スポットに訪日観光客が殺到。ついに自治体が有料化に踏み切った。
富士山と五重塔が一望…“絶景スポット”に訪日客殺到
有料化が予定されているのは、山梨県富士吉田市にある新倉山浅間公園の駐車場だ。

この公園は、展望デッキから富士山と五重塔が一望できる、まさに絶景スポット。ところが、公園内で撮影された映像を見ると、“映え写真”を撮ろうとする観光客で展望デッキがすし詰め状態、まるでコンサート会場のようになっていた。

富士山と五重塔の共演は、日本らしい風景としてSNSで海外にも広く知れ渡り、2024年の来園者数はこれまでピークだった2019年の3倍の約150万人に及んだ。
15日、取材班が公園周辺に向かった。
広瀬修一キャスター:
出入りがかなり激しいです。午後1時ぐらいなんですけれども、こちらの駐車場は多く車が止まっていまして、満車に近いです。人がかなり多く行き交いますので、多少の混乱があります。

15日も展望デッキは、大混雑。外国人観光客に駐車場の有料化について聞いた。
中国からの観光客:
景色が良いので、しょうがないと思います。
アメリカからの観光客:
観光地の障害になると思う。来る人がだいぶ減るのではないか。

休日になると駐車スペースが追いつかず、周辺の道路が大渋滞になり、駐車場まで1時間以上待つこともあるという。
さらに問題となっているのが、観光客のマナーだ。
公園の係員:
(観光客の)マナーの悪さと、トイレ汚いよとか。車下るのに、ここで車を止めてるじゃないですか、後ろから割り込んできたり。有料化したら路駐が増えるかも……。
周辺住民の生活に支障…駐車場有料化へ
また、周辺住民も生活に支障をきたしていた。
近隣住民A:
買い物とかね、そういう面に関しては、平日しかほとんど出ないですね。
――敷地内に観光客が来ることはありますか?
近隣住民B:
あるよ、あるある。

近隣住民が撮影した写真には、外国人とみられる女性らが勝手に自宅の庭に入り込み、記念撮影。2024年ごろから無断で敷地に入ってくる観光客が後を絶たないという。
自治体によると、深刻化する渋滞や誘導員の増員などの対策で、2023年度の費用は約8000万円に及んだ。そこで、自治体が踏み切ったのが、公園周辺の4つの駐車場の有料化(1000~2000円程度)だ。近隣住民からは歓迎の声が上がる。
近隣住民A:
車は出入りが大変なんですよ。有料化した方が多分、地元の人はいいと思います。
駐車場の有料化は2025年4月1日から開始を目指す方針だという。
(「イット!」1月15日放送より)