「自分の強みとは?」

働いているビジネスパーソンであれば、誰もが一度は自分に問いかけたことがあるだろう。明確な答えが浮かぶ人もいれば、「強みなんてない」と思う人もいるかもしれない。

自分の強みが見つかり「はたらく」を前向きに捉えられるようになる、人材サービス・パーソルキャリアの三石原士さんの著書『かくれた「強み」をみつけよう。自分の舞台がみつからないあなたへ』(日本経済新聞出版)。

なぜ、自分には強みがないと思ってしまうのか…その理由を一部抜粋・再編集して紹介する。

「発揮されてこそ」価値がある

強みとは、はたらく個人が持つ資源を活かした価値であり、影響力です。この観点でいえば、資源を活かす環境にいることも資源を持つことと同じように大事であるはずです。

・人を巻き込むことが得意な人は、リーダーではなくともチームの潤滑油として役割を担う。
・アイデアを整理し、人に問いかけることが得意な人が、会議のファシリテーターとして価値を発揮できる。
・困難な状況でも粘り強く取り組める人が、長期的なプロジェクトをリードできる。

このように、強みは「どの環境に身を置いて、どんな場面で発揮されるか」によって決まります。

ないと思ってしまうシンプルな理由

「わたしには強みなんてない」――そう感じてしまうこともあるでしょう。でも、誰もが独自の強みを持っています。それに気づいていないだけです。その理由は、とてもシンプルです。

【1】自分にとって“当たり前すぎる”から
無意識にできることほど、自分では強みだと気づきにくいものです。でも他人からみれば、「助かる」「すごい」と思われている強みなのかもしれません。

【2】うまくいったことより「できなかったこと」が記憶に残りやすい
過去の反省や失敗ばかりが印象に残り、弱みに目を向けがちに。人に喜ばれたことや頼られた瞬間は頭のなかに残っていないことも多いのです。

【3】専門性や実績がないと“強み”ではないと思い込んでいる
でも実際は、「ありがとう」と言われた、“活かされた瞬間”こそが強みのヒント。仕事の経験年数や肩書、資格がなくても、すでにあなたの「強み」は発揮されている可能性があります。

強みが見つかるきっかけの問い

自分自身の「強み」がわからない……という方も安心してください。

あなたの「強み」につながる資源をみつけるために私がまとめた「問いかけ」のリストです。