全国で相次ぐクマの目撃情報。
ヒグマの生息地である北海道では、札幌市中心部でもクマの目撃情報が相次いでいます。

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23日には、北海道歌志内市で体長2mほどのヒグマが、車に向かって突進する様子が捕らえられていました。

映像には、「怖い…怖い…怖い、襲われる」「電話した方がいいんじゃない…」とおびえる親子の声も。
突然夜道に現れたというヒグマ、親子は慌てて車をバックさせて難を逃れたといいます。

市街地にクマの“足跡”「怖い…」

『サン!シャイン』が札幌の繁華街「ススキノ」で観光客に話しを聞くと、聞こえてきたのはクマへの恐怖。

観光客:
怖いですね、こんな市にもクマが出ているのかと、怖い気持ちがあります。対処法が分からないから、何をしていいか分からないですね。

観光客:
札幌もね、円山公園も(クマの目撃情報が)あるし、怖いですね。

実は今、ビルが建ち並ぶ「ススキノ」周辺でも、クマが出没する可能性が高まっているといいます。「ススキノ」の観光案内所には、英語や中国語、韓国語などで書かれた注意喚起のパンフレットが置かれていました。

パンフレットの中には、ヒグマの生態や出没する場所などの詳細が記されています。

さらに「ススキノ」から車で15分ほどの住宅街を取材すると、街の至る所に「クマ注意」の看板が…。

取材スタッフ:
ヒグマ出没情報という張り紙がされていますね。11月11日、この付近でヒグマが現れたということです。そのすぐ側にゴミ箱が設置されているんですけども、ヒグマを寄せ付けないために、「生ゴミの放置や夜間のゴミ出し禁止」となっています。

11日に近所の住民が撮影したという写真には、雪の上に転々と残されたヒグマの足跡が…。

クマの足跡を通報した住民:
最初はクマの足跡とは思わず、気にしていなかったのですが。周りの住民とも話して、どうやら本物かもしれないということで、警察に通報しました。

近隣住民:
怖いですよね、さすがにね。こんな所まで出てくることがなかったんですけど。

この周辺はこれまで、クマの出没情報などはなかったといいます。

各地の公園閉鎖…見回りに猟友会メンバーも

クマの存在は、札幌の観光に大きな影響を及ぼしています。

札幌駅から車で10分ほどの距離にある観光スポット「円山公園」は、11月9日に近くの動物園にクマが侵入した事などを受け、全面閉鎖に。
公園には「クマ出没」の看板が立てられ、入り口はバリケードで封鎖されていました。

さらに、札幌市西区にある自然公園「西野市民の森」も、クマが出たということで閉鎖。24日に行われた自然公園の見回りには、猟友会のメンバーなども参加しました。

札幌市環境共生担当課 清尾崇係長:
万が一クマがいたときには、襲ってくるですとか、そういった場合にはもちろん撃っていただいてかまわないですけども、距離があるよという時には、クマの動向とかを確認しながら、慎重に対応いただければと思います。

観光地にも出没を続けるクマ。冬眠の季節が迫る中、騒動はいつまで続くのでしょうか?
(「サン!シャイン」 11月25日放送)