大相撲九州場所で12勝3敗の好成績を収め、来場所での幕内復帰を確実にした富山市出身の朝乃山。千秋楽の一番を白星で飾り、一年を締めくくった。
場所を終えた直後の朝乃山が語った今場所の振り返り、そして来年への思いは。

千秋楽の一番 心境は

――目の前で優勝が決まりましたが、最後の一番にどう臨みましたか。
朝乃山関「切り替えて自分の相撲に集中して取り組むことができましたし、内容も良かったんで、圧力かけてからも相手を崩して(勝つことができた)。」

――直前に優勝が決まったことで、気持ちの部分で何か思うことはありましたか。
朝乃山関「いや、特に何も。(もし優勝争いをしていた)羽出山が勝っていたら、また自分自身の気持ちも変わってたかもしれないし。」
「連勝していく中で体もよく動いていた」今場所を振り返り

朝乃山関「今振り返れば最初の連敗は痛かったですし、中日の黒星も相手がそんなに星が上がってない相手に負けたのはやっぱり悔しかったです。」
――中盤以降は内容も良くなっていたように見えましたが。
朝乃山関「そうですね、連勝していく中で、やっぱり体もよく動いていたので良かったですし。場所前に横綱(豊昇龍)と稽古させていただいて、良かったと思います。あとは部屋の力士と切磋琢磨して稽古できたのも良かったと思います。」
――これで幕内復帰は確実ですね。
朝乃山関「いや、どうなんですかね。今日勝っても負けても、もし上がらなかったら多分次は筆頭なんで、その次はまた心入れ替えてやる気持ちでいましたし。次の番付までちょっと分からないですけど、再入幕になっていれば、新しい相撲人生の勝負だと思いますので。ずっと幕内を目指してやってきましたので、来場所から新年一発目から勝負の年だと思います。」
――「年内に幕内復帰」という目標に近づいたことについては。
朝乃山関「自分の中では大ケガからしっかり一歩ずつ、一場所ずつ、着実にやっぱり行きたいなと思ってます。焦ってはないです。まあ焦ることはないですけど、しっかり地道に行きたいなと思ってます。まだ31歳なので若いので。」
「物足りない」と振り返る一年
――新年を幕内で新たな気持ちで迎えられそうですね。
朝乃山関「自分自身も嬉しいですし、部屋のみんなも、自分が頑張れば『自分も頑張る』という気持ちを持ってくれれば、また部屋も活気づいていきますので。そういったお手本になれればいいかなと。」
――今年1年間はどんな年でしたか。
朝乃山関「3月に復帰して、なかなか立場が立場なんで、やっぱり優勝が求められる立場で、その中で一番は優勝できなかったことが悔しかったです。三段目は(優勝)しましたけど、幕下・十両で優勝ができなかった。物足りないという数字ではあります。」

「応援が力になる」ファンへの感謝と来年の目標

――12勝を挙げ、富山のファンも大変喜んでいると思います。
朝乃山関「富山県の皆さんには、大相撲の世界に入ってからずっと応援してくださってますし、一回自分が不祥事を起こした時も、富山県民の皆さんは離れずずっと応援してくださっている。今回はこの大きなケガで、さらに応援が会場でも強くなってると感じます。応援とか声援とか拍手を強く感じます。富山県民も大事ですし、こうやって国技館や地方場所の時に、『朝乃山』と足を運んでくださる、応援してくださる方々のためにも、やっぱり土俵の上で本当はやっぱり白星を届けたいですけど、やっぱり自分がいい相撲を取って土俵で戦ってる姿を見せていきたいです。」
――来年1年の目標は。
朝乃山関「今年1年は再入幕という目標だった。来年1年は、幕内に戻ってどこまで通用するか分からないですけど、目標は高く持ちたいので、やっぱり三役を目指して、戻りたいなという気持ちはあります。」
(富山テレビ放送)
