熱戦が続いている東京デフリンピック。大会の交流拠点となっている東京のデフリンピックスクエアから伝えてもらいます。

(佐藤理子アナウンサー)
「大会の方では連日、熱戦が続いていますが、11月18日、陸上の男子走り高跳びで5位入賞を果たした岡山市出身の佐藤秀祐選手(平林金属)に20日朝、お話を伺いしました」

◆「僕1人に注目してくれて、やるぞ」手拍子で会場を盛り上げ…最初の1メートル86のバーに挑む

「わざわざ岡山から東京まで応援に来てくれてありがたかった。会社の会長・社長も同期のみんなも来てくれてすごくうれしかった」

岡山市出身で平林金属所属の佐藤秀祐選手(21)。初出場のデフリンピックは楽しむことを一番、意識していたといいます。

1回目の跳躍から手拍子で会場を盛り上げました。

(佐藤秀祐選手)
「応援してくれるみんなで一緒に楽しんで試合しようと思った」

Q:前から決めていた?
「最初は3回目、最後の跳躍でたたこうと思ったが、盛り上げたいと思って1回目からたたいた。自分1人に注目してくれて、やるぞという気持ちになった」

Q:注目される方が力が出る?
「力が出る。もっといい跳躍を見せたいと思った」

◆自己ベスト更新かなわず…「今できる事はやれた」と監督の手書きのメッセージに涙腺緩む

自己ベストは1メートル95。1メートル86まで1回でクリアした佐藤選手。次の、1メートル89で2回、失敗してしまいます。

(佐藤秀祐選手)
「いつもは失敗した時は悔しい気持ちになるが、みんなが応援してくれたから楽しめた」

運命の3回目。自己ベストの更新、そして、目標としていた2メートルを跳ぶことはできませんでした。

(佐藤秀祐選手)
「体が突っ込んでいた。修正できていたらもっと跳べた。修正力がまだ足りない」

跳躍後は笑顔を見せていた佐藤選手ですが、監督がホワイトボードに書いたメッセージを見ると込み上げるものがありました。

(佐藤秀祐選手)
「「今できる事はやれた」と書いてあって涙が出た。自分の無力さを感じた。もっとできたと思って悔しかった」
「試合が終わってから泣こうと思ったが、無理だった」

◆5位入賞も“自己ベスト”更新かなわず悔しさが…応援してくれる人のために4年後「金メダル」挑戦へ

初出場で5位入賞を果たしたものの、悔しさが残ったデフリンピック。すでに、その目は4年後を見据えています。

(佐藤秀祐選手)
「応援してくれるみんなのためにも、4年後のデフリンピックで絶対に金メダルを取りたい」

佐藤選手に自分にご褒美をあげるなら何をしたいか聞いたところ、大きなプリンを食べたいと話していました。甘い物が大好きな佐藤選手ですが、食事制限をしていて食べられなかったそうです。お腹いっぱい、堪能してほしいですね。

岡山放送
岡山放送

岡山・香川の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。