村井知事の舌を出す仕草がネットで波紋
6選を果たした宮城県の村井嘉浩知事の“表情”が波紋を広げている。
発端は、10月26日に選挙事務所で行われたテレビ局の代表質問への回答だった。
「選挙が終わったらノーサイド」からの“舌ペロ”
「神谷さんも一生懸命応援されました。選挙が終わったらノーサイド。関係ありません」
村井知事は、接戦となった和田政宗氏を応援した参政党・神谷宗幣代表についてこう語り、選挙戦のわだかまりを解くように見えた。
ところがこの直後、村井知事がニヤリと笑い、舌を出すような仕草を見せた。
会場の支持者からは笑いが起きたが、その映像がSNS上で拡散されると、反応は一変した。
「参政党を馬鹿にしているようだ」「知事としての品格に欠ける」。
批判の投稿が相次ぎ、ある動画は数万回リポストされ、「ノーサイドどころか“煽り”では」といったコメントも並んだ。
「6選の重み」と「SNSの軽さ」
村井知事は選挙戦の期間中、「非常に苦しい選挙」と語り、長期政権への批判やデマの拡散に苦しんだことを明かしていた。
選挙戦最終日の街頭演説:
「今回の選挙で皆さんご承知の通り、参政党関係者からSNSで誹謗中傷、デマ、本当にひどい攻撃を受けました」
一方で、神谷代表はFNNの取材に「ネットで広報しただけ」「若い人の票を集めたのは事実」と反論している。
選挙戦では両者がSNS空間をめぐり真っ向から対立しており、その“余韻”が、知事の仕草をめぐる受け止めにも影を落とした形だ。
SNS時代の「政治の顔」
かつて政治家が問われたのは「政策」だった。
しかし、今やその「表情」や「一言」が切り取られ、数秒で全国に拡散する時代だ。
「ノーサイド」と語った直後の“舌ペロ”は、言葉と表情のズレが象徴的に映った。
誤解であったとしても炎上する。SNS選挙の構造は、選挙後の一瞬にも及んでいる。
終わりなき“ネット選挙”
6選の翌日、村井知事は「県としてファクトチェック体制を検討する」と指示した。
だが、その前に必要なのは、政治家自身の「ネットリテラシー」かもしれない。
選挙は終わっても、SNS上の戦いは終わらない。
宮城の“舌ペロ”騒動は、その象徴となった。
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