放影研=放射線影響研究所は、被爆2世を対象とした放射線による影響を調べる調査で親の被ばく線量と子供の疾患との間に有意な関連性が認められなかったと明らかにしました。

【被爆二世臨床調査科学倫理委員会・上島弘嗣委員長】
「親の被ばくが2世の方の病気等に影響するかどうか検討した結果、何も出てこない」

放影研では、親の被ばく線量と子供の疾患との関連を明らかにする目的で健康影響調査を4年に1度行っています。
19日の会見では調査の現在の解析結果が発表され、被爆2世の疾患リスクは親の放射線被ばくと関連していないとまとめられました。

この結果を受け、上島弘嗣委員長は「遺伝的な影響は今のところ見出せないと考えているので、被爆2世の方にとっては安心材料になる結果だ」と評価しました。

一方で、今回の解析結果を最終判断とはしておらず、理由として観察期間が短いことや被爆2世が高齢になって疾患を発症する可能性があることなどを挙げています。
今後は、現在4つある疾患の分類を必要に応じて追加して症例を増やし、関連性についてさらに深く解析を進めていくということです。

テレビ新広島
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