高市首相の台湾有事を巡る国会答弁に対する中国側の猛反発が止まりません。

男性11人グループ「JO1」が、SNSで「JO1ファンパーティーは不可抗力の影響により中止となりました」と発表。

さらに、上海で行われる予定だった吉本新喜劇の公演中止も発表されました。

18日の高市首相。
閣議の後には、復興推進会議など3つの会議に出席。
さらに、インドネシアの閣僚の表敬も笑顔で受けました。

高市首相の台湾有事を巡る答弁に、中国側が猛反発。

中国の薛剣駐大阪総領事のXへの「勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない。覚悟が出来ているのか」という投稿について、18日、小野田経済安保相は「いちいち私の立場からコメントは必要がないかと思うが、我が国に友好のために来ている人であれば、我が国の国民を脅すようなまねをするというのは良くないのではないかと思う。個人的に」と語りました。

さらに、大阪府の吉村知事も「不適切だと思うし、謝罪もない状態で、僕は政治家として、知事として、中国の総領事が主催するイベントやセレモニー、行事への参加はしません」と述べました。

一方、中国側は反発を強めています。

中国政府は国民に、日本への渡航を自粛するよう注意喚起したほか、日本の治安が不安定だと主張し、日本への留学を慎重に検討するよう呼びかけました。

さらに日本への旅行を控えるよう呼びかけていて、団体旅行のキャンセル発生や、中国政府関係者によると公務員の日本への出張が取り消されているということです。

一方、中国にある日本大使館は17日夜、中国国内の報道を踏まえ、現地の日本人に安全を確保するよう注意を呼び掛けています。

中国側の対応に小泉防衛相は「まず申し上げておきたいのは、高市首相の発言は従来の政府の立場を変えるものではないということ。その上で、今般の一連の中国側の反応については、首脳間で確認した『戦略的互恵関係の推進』あるいは『建設的かつ安定的な関係の構築』といった大きな方向性とも相いれないものだ」と語りました。

日中関係悪化の影響は広がりを見せています。

公開予定だった「はたらく細胞」が公開延期になったほか、12月6日に公開が予定されていた「クレヨンしんちゃん」の最新作も上映が延期となりました。

影響が拡大する中、事態の沈静化を目指す動きが…。

金井アジア大洋州局長は18日、中国外務省の劉勁松アジア局長と協議。

高市首相の台湾有事を巡る答弁などについて協議しました。

そして日本時間午後3時ごろ、険しい表情を浮かべる金井局長に対し、中国の劉局長はポケットに手を突っ込んだまま。

金井局長は高市首相の国会答弁について、日本の従来の立場を変えるものではないと説明したほか、中国の大阪総領事によるSNSへの投稿について抗議したとみられます。

しかし、劉局長は「当然満足していない」と述べました。

そして日本時間午後4時ごろ、中国外務省の報道官は「高市早苗首相の中国に関する誤った発言について、改めて日本側に厳重な抗議を行いました。誤った発言を撤回し、中国関連問題で事端を起こすことをやめるよう厳しく促します」と述べました。

影響は、日本でも。

東大を目指す中国人留学生が多く通う東京都内の予備校では、留学キャンセルが相次いでいるといいます。

啓程教育グループ・李旭代表取締役:
日本留学をすでに申し込んでいた生徒さんも、キャンセルとかそういう連絡が毎日入っている。今日までに多分20件近くの連絡が入っています。

一方で、生徒は日本の治安について「比較的安全だと思います」「安全です。留学生の生活には大きな影響はなく、以前と同じように生活しています」と話しました。

関係改善の糸口は見つかるのでしょうか。

フジテレビ
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国際取材部
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