昭和9年、1934年6月に島根県の竹島で行われたニホンアシカ猟を撮影した貴重なフィルム映像が、東京の領土・主権展示館で新たに公開されています。
公開された映像網を使ってニホンアシカを浜に揚げる漁師たち。
これは昭和9年、1934年に竹島で撮影された映像です。
東京・虎ノ門の領土・主権展示館が、11月月14日のリニューアルオープンに合わせて初めて公開しました。
リニューアルに向けた情報収集の過程で日本国際問題研究所などが発見したもので、研究所によると、「竹島を映したフィルムとして最も古いものの一つで、竹島でのアシカ猟を克明に記録している唯一の映像」だとしています。
この映像の撮影者は当時、大阪朝日新聞、現在の朝日新聞の記者とみられ、動物園での飼育用としてアシカを捕獲するために出漁した隠岐の漁師に同行して撮影されたものとされています。
竹島は、ニホンアシカの最後の繁殖地とされ江戸時代から昭和初期にかけてアシカ猟が盛んに行われていました。
まさに、その様子が捉えられ漁に携わった隠岐の漁師たちの姿も納められています。
竹島でのアシカ漁岩礁にいるアシカの群れ、また漁師が石油缶や樽などを楽器の代りにして踊るシーンも。
隠岐の人々が昭和初期まで竹島を貴重な資源が豊富な場所として捉えていたことが伺えます。
この映像は東京・虎ノ門の領土・主権展示館で1日3回上映されています。