「参加する猫の中には『人には慣れていないけど猫には慣れている』という子も多いんです。なので『先住猫と仲良くしてくれれば人に懐かなくてもいい』という方もいますし、『飼いづらくても全然構わない』『自分に慣れてくれなくても一緒に暮らしたい』という方も、実はたくさんいらっしゃいます」

「保護猫カフェねこかつ川越店」にて。シャーシャー猫たちは高いところからそっと店内の様子を見ていることが多いとか
「保護猫カフェねこかつ川越店」にて。シャーシャー猫たちは高いところからそっと店内の様子を見ていることが多いとか

もちろん、猫の初心者だからといって最初から譲渡を拒むわけではない。

まずは気軽に猫たちを見に来てもらい、話を聞いたうえで“それでも迎えたい”と考える人には、「ねこかつ」側も丁寧にサポートするという。

「シャー猫譲渡会は上級者向けであることは事実ですが、『それでも受け入れたい』という方には、私たちも全力でサポートします。トライアル期間も最低2週間という目安にこだわらず、時間がかかっても構いません。そしてシャーシャー猫は、トライアル中に懐くことはほぼありません。一緒に生活しながら、環境に慣れていくのをゆっくり見守っていただく形になります」

元シャーシャー猫のデコポン。今ではお客さんにすっかりなついているが、全ての猫が人に慣れるとは限らない…
元シャーシャー猫のデコポン。今ではお客さんにすっかりなついているが、全ての猫が人に慣れるとは限らない…

なお譲渡の際には、最低2週間のトライアルに加えて、4万5000円の譲渡金が必要となる。これは不妊・去勢手術、ウイルス検査、ワクチン接種などの医療費を含む、保護活動の継続に不可欠な費用だ。

チラシの表紙を飾る元祖シャー猫

今回の譲渡会には、さまざまな背景を持つ猫たちが参加する。