「歳をとっていたり、怪我をしていたりする子たちも、お迎えにつながるような試みを少しずつでもしていきたいです。そうした特徴は我々人間からするとハンディキャップに見えるかもしれませんが、猫自身は気にしていません。そこは受け入れる側の人間の心次第です」

後ろ脚の切断手術をした新生(しんせい)。ハンディキャップをものともせずに動きまわっていた
後ろ脚の切断手術をした新生(しんせい)。ハンディキャップをものともせずに動きまわっていた

梅田さんの最終的な目標は、「自分たちのような保護猫団体が使命を果たしたうえで消滅すること」だ。

「シャー猫譲渡会が当たり前の存在になり、『あのくらい人に慣れていない猫でも迎えられる』という認識が広まれば、私たちが動かなくても、一般の方が保護して飼いはじめるケースが増えるはずです。

さらに適正飼育の啓発が浸透すれば、地域での不妊・去勢手術が進み、多頭飼育崩壊も減り、保護される猫自体も少なくなるでしょう。猫と人が暮らす限り、飼育放棄はゼロにはならないと思いますが、その数を少しでも減らしていきたいと考えています」

後編「威嚇するのは生き抜いてきた証…“シャーシャー猫”ってどんな子?『最強の保護猫譲渡会』に参加する猫たちの物語」では譲渡会に参加予定の“シャーシャー猫”たちの素顔に迫る。

■譲渡会情報■
第4回 人に慣れていないシャーシャー猫だけの譲渡会「最強の保護猫譲渡会」

【日時】2025年11月24日(月・祝)、14~16時
【会場】in the house / Mejiro “Attic”
東京都豊島区目白3-1-34 2F(JR目白駅から徒歩3分、線路沿いのスタジオ)
※予約不要

取材・文=古澤誠一郎

プライムオンライン特集班
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