富山県射水市の放生津八幡宮で秋の祭礼に行われる曳山・築山行事がユネスコの無形文化遺産に登録される見通しになりました。
国連の教育科学文化機関ユネスコの無形文化遺産に登録される見通しとなったのは、新湊曳山祭として知られる「放生津八幡宮祭の曳山・築山行事」です。


文化庁によりますと、2009年以降、国内では33件が登録されている「山・鉾・屋台行事」に富山や新潟など4県の祭りを追加するようユネスコの評価機関が勧告したということで、来月、インドで開かれる政府間委員会で正式に決定される見通しです。

我がまちの伝統行事が未来に残すべき価値のある世界的な文化であるとユネスコが評価したことを受けて、関係者が喜びを語りました。

*放生津八幡宮 曳山・築山保存会 四方正治会長
「夢のような気がしてなりません」

*新湊曳山協議会 中野剛会長
「先祖が曳山を大事にしてくれて私も曳山を大事にしながら未来の子供たちにこの祭をつないでいかなければ」

*放生津八幡宮 曳山・築山保存会 槙一憲事務局長
「つながっていけるのも祭があるから、これが祭のコミュニティ、大切なところ」

*放生津八幡宮 権禰宜 大伴泰貴さん
「弥栄に栄えますようにとイヤサイヤサと掛け声をかけております この地域、富山県のみならず全世界が繁栄しますようにという気持ちで祭に臨んで参りたい」


ユネスコの無形文化遺産で対象となるのは、祭りや伝統芸能、技術など形は無いものの何世代にもわたって受け継がれてきた文化です。
同じくユネスコの世界遺産、県内では登録から今年30年を迎える「五箇山の合掌造り集落」がありますが、こちらは建築物や遺跡、自然など有形の文化財が対象となっている点が異なります。
ただ、どちらも目的は世界中の未来に残すべき遺産や文化を保護することです。
今回「放生津八幡宮祭の曳山・築山行事」が無形文化遺産となれば、県内では「高岡御車山祭の御車山行事」「魚津のタテモン行事」「城端神明宮祭の曳山行事」に次いで4例目です。
