11月9日夕方、三陸沖を震源とするマグニチュード6.9の地震があり、岩手県の沿岸に一時、津波注意報が発表されました。

今回の地震は当初、マグニチュード6.7と速報されましたが、その後の詳しい解析で、「6.9」に更新されました。もしも、あと0.1規模が大きければ、国は「後発地震」の可能性を正式に呼びかけていたかもしれません。

14年前の東日本大震災のわずか2日前、三陸沖でマグニチュード7.3の地震が発生しました。

今ではこの地震が、のちの大震災をもたらした“前触れ”だったと考えられています。

この教訓から、2022年に運用が始まったのが「北海道・三陸沖後発地震注意情報」です。北日本の太平洋沖でマグニチュード7クラスの地震が発生した場合、国は「さらに大きな地震が起きるおそれがある」として注意を呼びかけます。

東北大学災害科学国際研究所のサッパシー・アナワット准教授は。

東北大学災害科学国際研究所 サッパシー・アナワット准教授
「その時は南海トラフ地震の臨時情報、去年のような対応になりますので、今できることをいいきっかけと思って、日ごろの準備をしていただければと思います」

政府の想定では、この「後発地震注意情報」はおおむね「2年に1回」出されるとされています。

サッパシー准教授は、特に寒さが厳しくなるこれからの時期、準備の見直しが欠かせないと強調します。

東北大学災害科学国際研究所 サッパシー・アナワット准教授
「特に寒さ、寒い時期に向かって、どういうふうに準備すればいいかとか、去年の能登半島地震も、冬に発生したのでその経験・教訓を生かして準備してほしい」

また、今回の地震では、断層の傾きが岩手県北部に向いていたことから、宮城県の沿岸には津波の心配はなかったということです。

仙台放送
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