仙台放送では宮城県が公表しているクマの目撃情報を分析し、月別や市区町村別の目撃件数をまとめました。
その結果、10月の件数がこれまでと比べて群を抜いて多かったことや、目撃情報のない市区町村も複数あることが分かりました。
こちらは、去年までの3年間の月別のクマの目撃件数です。おととし11月に2005年度以降で最も多い344件の目撃情報が寄せられました。
一方、こちらが今年度の目撃件数です。11月8日時点の10月の目撃件数は、最も多かったおととし11月の約3倍となる1049件で、前の年の同じ月と比べると約22倍となりました。
続いてこちらは、11月8日時点の今年度の市区町村別の目撃件数です。最も多く目撃されているのは、栗原市で325件、次いで仙台市青葉区で316件、大崎市で305件などとなっています。
仙台市青葉区、太白区、泉区のほか石巻市、白石市、名取市など15の市区町村では、2012年度以降の年間の最多の目撃件数をすでに更新しています。
また、ここ数年、目撃がなかった地域でも情報が寄せられています。
亘理町では記録が残る2012年度以降初めて、1件の目撃情報が寄せられています。
岩沼市では、2014年度以来、山元町では2016年度以来、東松島市と川崎町は2022年度以来の目撃情報が寄せられています。
一方で、数年にわたり目撃情報がない地域もあります。
若林区・多賀城市・七ヶ浜町・美里町では記録が残る2012年度以降。女川町では2016年度以降、塩釜市では2021年度以降、目撃情報がないことが分かりました。
県内の今年度の目撃件数は、11月10日正午時点で2236件となっていて、年間で過去最も多かった2016年度の1642件をすでに594件上回っています。
いつどこでクマと遭遇するかは分かりません。
東北森林管理局はクマの餌となるブナの実の今年度の実り具合について、4段階の中で最も悪い「大凶作になった」と発表しています。引き続きご注意ください。