テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、「季節を進める雨」についてお伝えします。

茨城と宮崎の栗を比べてみると…

10月20日の夜に放送された天気情報コーナー。夏休みから1週間ぶりに復帰した気象予報士の古山圭子さんは、故郷・茨城県での栗の収穫エピソードを披露しました。

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「今年は猛暑の影響かちょっとサイズが小ぶりだったんですよね」と話す古山さん。しかし、宮崎県内で10月上旬に行った栗拾いでの大きな栗には驚いたようです。

古山予報士:
こちら小林市須木の栗でございます。10月5日に(収穫の)お手伝いに行ってきたんですけれども、見てくださいこのサイズ!身もずっしり、栗農家の私もびっくり。

自身の故郷の栗より大きかったことに、少し悔しそうな表情で「がっくり…」とダジャレを披露し、スタジオを和ませました。

季節の変わり目、主役は「秋雨前線」

そんな和やかな雰囲気から一転、話題は急に涼しくなった気候へと移ります。10月に入っても宮崎県内では30度以上の真夏日が続いていましたが、この日は一変。最高気温は串間市と西米良村の25.3度が最高で、多くの地点で前日より5度前後も低くなりました。

この急な気温の変化について、古山さんは「真夏日終了宣言、出そうかと思います」と宣言。いよいよ本格的な秋の到来を告げました。

なぜ急に涼しくなった?秋の空気と夏の空気のせめぎ合い

宮崎市の気温変化のグラフを見ると、この先一週間、最高気温が30度に達する日は予想されていません。それどころか、朝の最低気温はぐっと下がり、カーディガンやセーターが必要な日も出てきそうです。特に高千穂町では、10月27日(月)の最低気温が9度と、一桁まで冷え込む予想となっています。

古山さんは「大股で季節が進んでいきそう」と表現しましたが、その原因はどこにあるのでしょうか。

その鍵を握るのが、九州の南に伸びる「秋雨前線」です。この前線を境に、北側には冷たく乾いた「秋の空気」が、南側には暖かく湿った「夏の空気」が存在しています。

これまで宮崎県は南側の夏の空気に覆われることが多かったため、10月に入っても暑い日が続いていました。しかし、この日は前線が南下し、県内は北側の秋の空気にすっぽりと覆われたのです。これが、急に涼しくなった理由です。

「季節を進める雨」に注意

この秋雨前線の影響で、天気はぐずつきやすくなります。

雨雲の予想を見ると、10月21日(火)は雨雲の範囲が広がり、雨の降る時間が長くなることがわかります。沿岸部では北寄りの風も強まり、体感温度をさらに下げる「冷たい雨」となりそうです。

週間予報を見ても、10月22日(水)にかけて雨が続き、その後もすっきりしない天気が続く見込みです。古山さんは、この雨を「季節を進める雨」と解説しました。この雨が降るたびに、秋がだんだんと深まっていくのです。

急な気温の変化で体調を崩しやすい時期です。天気予報をこまめにチェックして、服装選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。

(テレビ宮崎)

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