福岡県北九州市内の小学校は14日は「秋休み」です。
市内のすべての小学校で今年度から導入された2学期制、メリットを実感する声もある一方で、とまどう姿もあるようです。
Q.秋休みを知っていますか?
◆大分県から
「いえいえいえ。あったらいいよね」
◆街の人
「秋休み?10月にあるんですか?シルバーウィークとかじゃなくて?」
14日、北九州市の小学校を訪ねてみると…。
◆記者リポート
「平日の昼間で授業のあっている時間あっている時間のはずなんですが、教室の中をのぞいてみますと子ども誰もいませんね」
北九州市の小学校では、5日間の「秋休み」の真っ只中。
今年度から北九州市内のすべての市立小学校126校では「2学期制」が導入されました。
2学期制とは1年を前期と後期に分けるもので、前期と後期の間には秋休みが設けられます。
しかし、夏休みなどの他の休みが短くなったわけではありません。
実際の教育現場で2学期制導入のメリットを聞いてみると…。
◆江川小学校 成重純一 校長
「いま大事にされているのが、子供たちが自分の考えを持って、主体的に学んで問題をよりよく解決していく力なので、しっかりと学びを深める時間が多くある。2学期制はそれに向いた制度だと思う」
2学期制を導入することにより始業式や終業式などの行事の回数が減り、体験活動や学習定着のための時間を充実させることが可能になるといいます。
また、通知表を作成する回数が年3回から年2回に減ることで教師の負担軽減にもつながり、その分、子供たちと向き合うための時間を増やすことができるということです。
◆江川小学校 成重純一 校長
「夏休みに成績のデータの整理ができるので、有効活用をすることで負担が減ったとの声は聞いている」
一方で、小学生の子供を持つ親たちは…。
◆小学生の子供を持つ親
「土日に仕事をしているので、平日に休みだったら一緒に出かけられるので助かっている」
「けっこう休みを取る。ちょっと負担がある」
Q.秋休みあった方がいい?
◆子供
「うん。公園に行った」
秋休みで子供たちの学校が休みになると、親も仕事を休まないといけなくなるなど、生活にも影響が出てきます。
全国的に広がりつつある学校の2学期制。
とまどいの声もある中、学校と子供たちの双方にとって、実りのある秋となるよう制度として定着していくことが求められています。
北九州市内では全ての小学校で導入されたこの2学期制、福岡市では選択制となっていて、146の市立小学校のうち87校と全体の約6割で導入されています。
メリットとしては始業式と終業式の回数が減り、授業に充てられるのでゆとりのある学習ができる、通知表の作成回数が減り教師の負担が減るなどがあげられますが、一方で、通知表が2回に減ると保護者が児童の学習状況や理解度を確認する機会も減るとも言われていて、今後の推移を見守る必要もありそうです。