墓じまいをする人が増える中、珍しいお墓が6000人待ちになっています。

「イット!」が取材に向かったのは、千葉・野田市の霊園。緑豊かなこの場所、実は…。

株式会社前方後円墳・丸茂大さん:
こちらが弊社の“前方後円墳型”の集合墓になります。

石垣の上に築かれていたのは、全長17.5メートルの前方後円墳。

株式会社前方後円墳・丸茂大さん:
(野田市の古墳墓は)今年の3月にオープンしました。全体だと600区画以上はすでに購入いただいている状態です。

購入者は50代から70代の人が多く、購入を検討する登録者の数は6000人に上ります。
人気の理由は、価格や管理の手軽さにありました。

株式会社前方後円墳・丸茂大さん:
こちらの古墳墓は、いわゆる永代供養墓になるのですが、管理自体は霊園が未来永劫(えいごう)行いますし、各古墳墓に提携の神社がありまして、その提携神社が未来にわたって祭祀(さいし)をし続けますというのが最大の特徴。

家族以外の複数の人とともに埋葬される古墳墓の価格は18万3000円からで、一般的なお墓だと年間5000円から2万円ほどかかる管理費も不要だということです。

購入した人に話を聞きました。

古墳墓の購入者・河村雅雄さん(69):
妻が去年亡くなりまして。うちのお母ちゃん(妻)と一緒に入れる。毎年毎年の保管料(管理費)というか、それがないということです。

前方後円墳をモチーフとした古墳墓が注目を集める中、将来、同じ古墳墓に入る契約者たちの“古墳同窓会”が開かれました。

古墳墓の購入者・河村雅雄さん:
この間お会いしたのは、ご主人が亡くなって、僕の隣、家内の隣に入った人みたいで、「お隣さんなんですね」なんていう。まだ生きているから笑顔で話せる状況だから、非常に面白い関係だと思う。

これまでになかったユニークな取り組み。
古墳同窓会を開催した理由を聞くと…。

株式会社前方後円墳・丸茂大さん:
これまで一緒にお墓に入る人と生前から会うということは、まず考えられなかったと思うんですけど、つながりを持っていただいて、生きてるうちから人生を豊かにするサポートをさせていただければなと。

古墳型のお墓が新たな供養の場として注目を集めています。