秋の3連休最終日、伊豆諸島では台風が再び直撃しました。

東京・八丈島では、横10メートルほどの大きな看板とみられるものが倒壊。

八丈島パークホテルでは、前回の台風で2階にある食堂と大浴場の屋根が飛ばされる被害に遭いました。
建物に大きな爪痕が残る中、わずか4日後、新たな台風に襲われました。

八丈島パークホテル・職員:
どうにか片付け始めたところでまた次のが来たので、昨日も大急ぎでギリギリ夜暗くなるまでやっていた。できることが限られているから疲れた…。いつ再開できるかが一番不安。

最大瞬間風速42.7メートルを観測した八丈島。
13日朝までの1時間に44mmの降水量を記録しました。

台風22号で屋根が吹き飛び、無残な姿となっていた大衆居酒屋。
店主は片付け作業に追われていました。

菜々屋・土方克哉店主:
(近所の人が)家の周りのがれきを片付けてくれたので、おかげさまで23号の被害はなかった。今日も頼んだわけではないが、自分から手伝いますよと来てくれた。ありがたい。

八丈島では約2220軒が停電。
土砂崩れの影響で、今も多くの地域で断水が続いています。

3連休の最終日に伊豆諸島を襲った台風23号。
取材班が向かったのは、千葉・銚子市にある犬吠埼。

観光スポットの犬吠埼灯台は朝から激しい雨と強風に見舞われました。
悪天候に早々と観光を切り上げる家族連れも。

埼玉から来た家族は「(家族)12人で(車)3台で。おじいちゃんの誕生日のお祝いで。一周灯台の周りをまわったんですけど、(雨が)すごかったんで」と話しました。

灯台にのぼった観光客からは「(灯台では)撮影しなかったですね。風が強かったので、吹き飛ばされたらちょっと。「(スマホ)出せる感じじゃなかったです」といった声が聞かれました。

そして風がさらに強まると、強風のため一時閉鎖となりました。

一方、千葉・袖ケ浦市にある東京ドイツ村で行われていたのは、アウトドアイベント。

参加した子供は「雨だったから残念でした。次来たときは晴れてた方がいいな」と話しました。

突然降り出した雨に、テントを急いで片付ける姿がありました。

しかし、なぜか歓声が聞こえてくるテントがありました。
一体何が行われているのでしょうか。

中国人観光客:
(Q.何している?)マージャン。(Q.すごい雨降ってきたが?)楽しいです。

雨音が響くテントの中で中国人観光客が楽しんでいたのはマージャン。
大人たちが子供そっちのけで夢中になっていました。

中国人観光客:
(Q.晴れていたらよかった?)そう、もちろんです。雨も悪くない。ちょっと中に雨が漏れてて困ってる。

同じパーク内では秋の花々が見頃を迎えていて、いつもなら多くの客でにぎわう“映えスポット”ですが、この日ばかりは広大な敷地を独り占め状態で写真撮影を楽しんでいました。

訪れた人は「風でなびいてしまったりしたんですけど、それはそれでいい写真かなと思います」「かわいい写真がたくさん撮れたので、よかったです」「すいててよかったですね」「(コキアが)赤くなってるのかなと思ったけど、でもグラデーションがすごくよかった」と話しました。

台風23号の影響が少なかった東京都心。
渋谷区にある代々木公園では、宮崎地鶏の炭火焼きやボリューム満点の佐世保バーガーなど、九州グルメが集結したイベントが行われていました。

訪れた人は「おいしいです!プリプリでおいしいです!」「めっちゃうまい。歯ごたえがあって、炭の感じがめっちゃいい」「九州っぽい物を食べた方が良いかなと思って、そしたら全部もつになってた。これで4つめくらい。(Q.だいぶ食べた?)おなかすいてました」と楽しんでいました。

一方で、このあと台風23号は、「吹き返し」の風の影響で、伊豆諸島では高波に十分な注意が必要です。