収穫の最盛期を迎えているクルミ。国内有数の産地・東御市(長野県)で岸本気象予報士が「収穫体験会」に参加しました。今年は「大豊作」だということで、たくさん収穫できました。また、この時期しか食べられない「生」のクルミや、道の駅で提供しているグルメも味わってきました。
岸本慎太郎気象予報士:
「東御市にやってきました。きょうは名産のクルミの収穫体験が行われるということで、私も参加したいと思います」
東御市の道の駅「雷電くるみの里」から車で10分。到着したのは、市が管理する農園、「サンファームとうみ」です。旬を迎えたクルミ。毎年、この時期に収穫体験会が開かれています。
岸本気象予報士:
「本日、収穫を教えていただく舩田さんです。よろしくお願いします」
教えてくれるのはクルミの生産者らでつくる、「日本くるみ会議」の舩田寿夫会長(68)です。
岸本気象予報士:
「どうやって収穫したらいいんでしょうか?」
日本くるみ会議・舩田寿夫会長:
「竹竿で落とすという昔からの原始的な方法」
岸本気象予報士:
「お手本を見せてもらってもよろしいでしょうか」
舩田さん:
「実をはたいてもいいんですけど、こういった横にある枝のところを、こう」
岸本気象予報士:
「ぼろぼろ落ちてきますね!大量だ!」
早速、岸本気象予報士も挑戦。
岸本気象予報士:
「おーすごい。どんどんクルミが降ってきますよ。楽しいですね、これね」
高いところでは5メートルほどの場所にも実をつける「クルミ」。長い竹竿を使う収穫は「重労働」です。
岸本気象予報士:
「実がぽろぽろ落ちる感覚がすごく楽しいんですけど、ずっとやってるとけっこう大変ですね」
長野県のクルミの収穫量は全国1位、国内の約54%を占めています。中でも東御市は有数の産地として知られています。雨が少なく、日照時間が長いことが栽培に適していて、市全体で8000本ほどの木があるということです。
今年の出来は?
岸本気象予報士:
「今年かなり夏が暑くて、雨が少なかったんですけど、そういう影響は出ているんですか?」
舩田さん:
「出るんじゃないかと心配はしていたんですが、結果的にはその影響もほとんどないのではないか。(春先の)凍霜害の影響もなかったということで、『大豊作』です」
「過去にないほどの豊作」という今年のクルミ。収穫体験会には、県内外から約300人が訪れました。
千曲市からの参加者:
「良い天気になって、気持ちよく収穫ができました」
1kg1000円で持ち帰り可能。
軽井沢町からの参加者:
「パウンドケーキとかロールケーキをけっこう作るので、それに入れてみたい」
クルミを丁寧に拾って収穫体験終了。
舩田さん:
「ご苦労さまでした。どうでしたか?」
岸本気象予報士:
「とっても楽しかったですね。実がぼろぼろ落ちてくる感じが収穫しているな、っていう感じがあって」
舩田さん:
「きょうは生で、ぜひ食べてみてもらえれば」
岸本気象予報士:
「生で食べられるんですか?」
舩田さん:
「この時期だけに限ってのことですので、ぜひ生で食べてみてください」
収穫してから3日ほどは、そのまま生でも食べられるということです。
今だけ楽しめる特別な味は?
岸本気象予報士:
「すごくクリーミーで、ミルクのような、かなり油分を多く感じます。乾燥させたクルミよりも風味が豊かですし、瑞々しい食感でおいしいです」
続いては「クルミグルメ」を求めて東御市の道の駅「雷電くるみの里」へ。併設された食堂で味わえます。
じっくり焼いた豚肉に長ネギ、玉ネギ。ここまでは普通の焼き肉丼ですが、味付けに使うのが粉末のクルミをたっぷり入れたみそ味のタレです。
これをご飯の上に乗せれば、伝説の郷土力士「雷電為右衛門」の名を冠した「雷電丼」の完成です。
岸本気象予報士:
「口に入れた瞬間にクルミの風味と甘味が広がります。それがお肉と合わさって、とてもおいしいです」
さらに、特製のクルミだれをつゆに溶いて食べる「くるみだれ手打ちそば」も。
岸本気象予報士:
「クルミがつゆに加わることによってコクが出ていますし、とてもまろやかに楽しむことができます。おそばの風味とクルミの風味が合わさって、とてもおいしいです」
一番人気のメニューが「くるみおはぎ」です。
長野市から:
「うーん、一口ごとにおいしいね。新鮮なクルミの味は違う。クルミの里というくらいだから大変おいしいです」
炊き立てのもち米に粉末のクルミ、塩、砂糖だけというシンプルな味付け。粗めの粉末を使うことでクルミの風味が際立つように工夫しています。
岸本気象予報士:
「こちらのクルミを使ったメニューの人気ぶりはいかがでしょうか?」
雷電くるみの里・島田学さん:
「これからクルミの時期ということもありまして、非常にお客さん来ています。日本一のクルミの生産場所ということもあるので、惜しみなく使っていければ」
岸本:
「お客さんにどういったところを楽しんでほしいですか?」
島田さん:「クルミというのはおいしいものなんだと、より多くのお客さんに知ってもらいたい」
クルミの産地・東御市。年々、栽培する人も増えているということです。生産者らでつくる「日本くるみ会議」は、今後もPRを続けるとともに生産拡大に向けても取り組みたいということです。
日本くるみ会議・舩田寿夫会長:
「ここはくるみの里として、これからもますます生産を拡大して、何とか日本一のクルミの産地ということをずっと守っていければ」