今年、福岡県須恵町の公立中学校の補助教員採用試験で、偽造した教員免許状の写しを提出した疑いで、補助教員として勤務していた60代の男が逮捕されました。
偽造有印公文書行使の疑いで逮捕されたのは、福岡県宇美町の近藤正仁容疑者(66)です。
粕屋警察署によりますと、近藤容疑者は今年1月、今年度の須恵町会計年度任用職員の採用において、偽造した中学校教諭の免許状の写し1通を役場で提出した疑いです。
警察が、免許状の発行元である県外の教育委員会に照会したところ、別の人の「免許状番号」が記載されており、近藤容疑者に発行されたものではないことが判明したということです。
調べに対し近藤容疑者は、「偽造の教員免許状を偽造されたものだと知りながら提出したことは間違いありません。ただ、“公印を模した”という部分は、私は印鑑は偽造していません」と容疑を一部否認しています。
9月12日、保護者から「教員免許を持っていないのではないか」との指摘が学校側にあり、警察に相談があったことで事件が発覚しました。
須恵町教育委員会によりますと、近藤容疑者は今年4月に会計年度任用職員として採用され、公立中学校で数学の学習補助を行う補助教員として勤務していました。
近藤容疑者は町の聞き取りに対して「免許状の原本は手元にない」と説明していたということです。