11日から始まる全国地域安全運動を前に10日、秋田市の警察署で1人の女子高校生が一日警察署長に任命されました。署長の特技は三味線!疾走感あふれる音色で地域の安全を呼びかけました。
全国地域安全運動は、警察や防犯協会などが連携し、多発する特殊詐欺や犯罪被害の防止などを目的に11日から行われます。
幅広い世代に防犯意識を高めてもらおうと、10日に秋田中央警察署の一日警察署長に任命されたのは、秋田北高校の3年生・嵯峨泉稀さんです。
嵯峨さんの特技の一つが三味線。
祖父の影響で幼い頃から民謡や三味線に親しみ、全国大会でも数々の優勝を勝ち取ってきた腕前です。
10日は、2024年の大会で優勝した『津軽じょんから節』を披露しました。
疾走感あふれる三味線の音色に、会場に集まった警察や防犯協会の関係者は魅了されていました。
嵯峨泉稀さん:
「いつも見ていた制服を自分が着ているのは、すごく不思議というか、変な感じ」
県内では詐欺事件が相次いでいて、県警によりますと、2025年に県内で発生した特殊詐欺やロマンス詐欺などの被害額は、9月末までに約7億3000万円に上り、前年の同じ時期よりも2億円余り上回っています。
こうした現状を受けて、嵯峨さんは秋田市の金融機関を訪れ、行員に特殊詐欺などの手口や特徴を掲載したチラシを手渡し、詐欺被害の防止を呼びかけました。
嵯峨泉稀さん:
「地域安全運動について考えるいいきっかけになったと思う。私が住んでいる地域でも高齢の人がいるので、その人たちと犯罪対策について話していけたらと思う」
全国地域安全運動は、10月11~20日まで展開されます。