春高バレー県代表決定戦の注目校紹介、最終回は山形学院・女子。過去には県の大会で3連覇の実績もある古豪が、高速コンビバレーで全国を目指す。

山形学院高校女子バレーボール部。
当時のインターハイ県予選で1978年から3連覇を果たした実績がある。

チームを2024年から指導しているのが佐藤潤監督。
2023年の春高バレー全国大会で優勝した宮城の強豪・古川学園でコーチを務めた経歴があり、培ってきた経験や幅広い知識で山形学院を“勝てるチームに”とメソッドを伝えている。

(佐藤潤監督)
「当たり前のことを当たり前にやり通すということ。毎日こなす練習が常に進化できるように、同じことの繰り返しでもそこのレベルを上げてしっかり取り組む・やり抜くことを1つのテーマにしている」

山形学院の持ち味は、強化を続ける「高速コンビバレー」。
正確なレシーブからの素早いトス。
そしてさまざまなポジションから繰り出す力強いスパイク。

ブロックに的を絞らせないことが最大のねらいで、数的優位を作りスパイクを打ち込めるよう俊敏さを磨いてきた。
平均身長が決して高くはないチームにとって、コンビバレーの精度が勝敗のカギを握る。

チームのエースは3年生の槇心羽(ここは)選手。
佐藤監督が「これまで見た選手の中で一番といっていいほど伸びた」と話すミドルブロッカー。
機動力を生かし、ミドルだけでなくサイドからもスパイクを繰り出し“速攻”のリズムを作る。

(ミドルブロッカー165センチ・3年生・槇心羽選手)
「私に求められたことをしっかりとバレーノートに書いて、自分ができないことを認めて改善できるように練習に取り組んできた。エースとしてチームの得点源となって、チームを勝たせられる選手になりたい」

さらに、スタメンに3人の1年生が名を連ねているのもチームの特徴。
中でもアウトサイドヒッターの鈴木唯那(ゆいな)選手は中学で全国大会に出場した経験があり、攻守ともに安定した技術でチームを支える。

(アウトサイドヒッター164センチ・1年生・鈴木唯那選手)
「コートの中でたくさん会話をして、自分がいいプレーが出せるようにいつもしている。速いコンビバレーを生かしたテンポでスパイクを打ったり、後衛ではレシーブをたくさん拾って前衛の選手にたくさん決めてもらえるように頑張っています」

目指すのは“全国のオレンジコート”。
「山形の新しい歴史を作る」という思いがチームを1つにしている。

(リベロ155センチ・キャプテン3年生・川上千苺(ちい)選手)
「潤先生が来てくださったことで私たちの目標は全国大会出場に変わり、日々の練習でどういう風に取り組まないと全国に行けないのかなど、一人ひとり意識をもって練習に取り組んでいる」

今大会、どのチームも意識する高い壁が「米沢中央」。
春高の県予選を5連覇中で、県内の主要3大会では14大会連続で優勝を続けている。
県内で落としたセットは2020年度以降ゼロ。
この「絶対女王」を破らなければ、目標とする全国の舞台に立つことはできない。

(槇心羽選手)
「私たち3年生にとっては最後の春高なので、米沢中央に勝って決勝に進み春高の全国大会へ出場したい」

(キャプテン・川上千苺選手)
「1回戦目から自分のコンビバレーを作り、準々決勝の米沢中央には自分たちの強みの速いコンビバレーを生かして優勝できるように頑張る」

山形学院・女子は、11日の初戦で致道館高校と対戦する。

さくらんぼテレビ
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