日本被団協がノーベル平和賞を受賞して1年。
この1年間を振り返りました。

【日本被団協 代表委員・箕牧智之さん】
Q:1年経ってどうですか?
「早いもんじゃのう1年経ったよ。あの時はびっくりした」

2024年10月11日。
その時は訪れました。

【フリードネス委員長受賞発表】
「日本被団協」

ノーベル平和賞受賞が決まり日本被団協の代表委員を勤める箕牧智之さんも思わず頬をつねります。

【日本被団協 代表委員・箕牧智之さん】
「日本被団協がノーベル平和賞受賞で本当かいな嘘かいなと思って、感激のあまり涙をこぼしたり私の心のなかは錯綜している」

授賞式ではノーベル委員会のフリードネス委員長が被爆者たちの長年の活動を評価。
その後、壇上では日本被団協を代表して田中熙巳さん、田中重光さん、箕牧智之さんら代表委員3人が上がり、メダルと賞状を受け取りました。

10月11日で1年。
箕牧智之代表委員は被爆証言を求める声が増えた一方で、「変わらない」現状を指摘します。

【日本被団協 代表委員・箕牧智之さん】
Q:平和への意識は高まった?
「高まったでしょう。高まったけど、反対にロシア・ウクライナ、イスラエル・ガザあっちでもこっちでも戦争は終わらない。戦争が始まったらなかなか終わらん」

自身の証言活動平和を訴える活動について若者へ期待を込めます。

【日本被団協 代表委員・箕牧智之さん】
「核兵器は持ってはいけないということを私たちは生涯命をかけて訴え続けていく必要がある。被爆者が一人もいない世の中も間もなく来る。カクワカとかね、平和高校生平和大使とか、そういう人たちも熱心に活動しておられるから、そういう意味では心配せずあの世に行けると思う」

受賞の瞬間を共にした高校生平和大使の甲斐なつきさん。

【高校生平和大使・甲斐なつきさん】
「私は1年生から活動を続けてきたが、その中でなかなか成果がなかったりとか誹謗中傷があったり、こんなことしても無駄だという声があったが、周りの子たちが平和に関心を持ってくれたりして、それが私にとっては一番大きな変化だと思う」

署名活動の数が倍以上に増えるなど活動のなかでも大きな変化が。
継承を担う若者として「繋ぐ」ために何が必要か、こう話します。

【高校生平和大使・甲斐なつきさん】
「今まで被爆者が繋いできた思いを途切れさせないことと後世に繋いでいくことが私たち若者の責任。私の曽祖父・曾祖母がどちらも被爆者でそれぞれ広島と長崎で被爆をしているので、その2人の思いをまずは伝えること、そして今の国際社会の現状をみて法律や国際法の面から何ができるのかというのを考えるのが重要になる」

その声を紡ぐため平和への訴えは続きます。

(c)Nobel Prize Outreach AB Production:NRK

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