成年後見人として管理していた女性の財産を横領したとして、弁護士の男が逮捕された事件で、男は、後見人を務めた複数の人から財産を横領していたとみられる事がわかりました。
業務上横領の疑いで、9日、送検された弁護士の久行康夫容疑者(67)は、7年前、成年後見人として、管理していた県内に住む30代の女性の口座から、現金400万円を横領した疑いがもたれています。
久行容疑者は、女性の成年後見人として広島家庭裁判所から選任されていて、着服がばれないよう、預貯金通帳の写しを偽造して家裁に提出していたということです。
捜査関係者への取材で、久行容疑者は、成年後見人を務めた複数の人から、同様の手口で財産を着服していたとみられることがわかりました。
今年7月下旬に、被害女性の後任の成年後見人を務めた弁護士の届け出で事件が発覚した後、久行容疑者の事務所は廃業しています。
家庭裁判所の調査では、久行容疑者の横領の総額は1億3000万円にのぼるとみられ、警察は余罪があるとみて捜査しています。