3位は今季本格的にシニアデビューの中村俊介。

シニアの国際大会デビュー戦となった木下グループカップでは13位。「全日本があるのでそこからまた再スタートしようという気持ちで、反省をして何が足りなかったのかを学んで全日本でやり切れるように練習をしようと思いました」と気持ちを切り替えて臨んだ今大会。

フリーで巻き返した中村俊介は今季本格的にシニアデビュー(近畿選手権)
フリーで巻き返した中村俊介は今季本格的にシニアデビュー(近畿選手権)

ショートでは2つのジャンプのミスが響き5位と出遅れるも、フリーではショートでパンクしてしまった4回転トーループをしめるなど、巻き返しての表彰台となった。

演技後は表情を曇らせるも、「ここをしっかりしておけば絶対跳べるという自信がまだない状態なので、不安な気持ちのままジャンプに行ってしまうのが悪い時といい時の波がある原因。今はそれを見つける段階」「つかみきればもっと確率も上がっていくと思いますし、1つのジャンプが全体のジャンプにつながると思うので、つかめればっていうのがある。1つ1つのジャンプ、1つ1つの試合を大事にしながら感覚をつかめたらなと思っています」と前を向く。

今大会、北京で行われたミラノ五輪最終予選でペア2枠目を獲得した“ゆなすみ”ペアの森口澄士がリンクサイドで中村の演技を見守っていた。

リンクサイドで見守っていた森口澄士について語る中村俊介(近畿選手権)
リンクサイドで見守っていた森口澄士について語る中村俊介(近畿選手権)

「澄くんは本当に練習からミスをほぼしない。本番でもミスをするところをほとんど見ないので、気持ちの強さが普段からにじみ出ていて、会話でも『もっと自信を持っていけばもっといい演技できるよ』とアドバイスしてもらって。自信を上げていくというところを教えてもらいましたし、結果を出す姿を見て、自分でもやり切って結果が出たというのを味わいたいなと澄くんと柚奈ちゃんの演技を見て思いました」(中村)

仲の良いリンクメイトに刺激を受け、西日本インカレ、西日本へ。「自分の納得いく演技をして点数をしっかり出して全日本につなげたいと思います」と闘志を燃やす。

怪我の状態について説明する垣内珀琉(近畿選手権)
怪我の状態について説明する垣内珀琉(近畿選手権)

9月の木下グループ杯でシニア国際デビューを果たした垣内珀琉は14位。怪我が悪化しないことに留意してジャンプなどの要素を抜いて演技を実施した。

3日間スケートを休んで久しぶりにリンクに乗ったという垣内は怪我の状態について、「火曜日(大会3日前)に4回転ルッツの着氷に失敗してしまって、その時は今までに一番腫れてしまってくるぶしが今もないくらい腫れていて。最初、剥離骨折しているのかなと思って病院に行きましたが、剥離骨折してなくよかったと思っていたら、どんどん腫れてきて…」と話した。

演技後、足を冷やしていた垣内(近畿選手権)
演技後、足を冷やしていた垣内(近畿選手権)

去年肉離れを経験している垣内は、「怪我との付き合い方は上手になってきた。今回はメンタルが落ちないようにもしているし、落ちなくもなってきている」と気持ちは前を向いている。

「本当に出られると思っていなくて、昔よく高橋大輔さんとかが出ているNHK杯を。NHK杯はスケートを知らなかった時からずっと見ている舞台。まさかそこに自分が立てるとは思っていなかった。夢の舞台に、そこに立つことができるという驚きと喜びがすごくいっぱいあって今はドキドキワクワクしています」

11月に大阪で開催されるNHK杯へ。「NHK杯には間に合います」と力強く語った垣内の“夢の舞台”で輝く姿に期待したい。

【シニア女子】 三宅がブロック大会5連覇

シニア女子はシード・坂本花織と上位11名が西日本選手権へ出場を決めた。

優勝は三宅咲綺。