県議会の野党会派が1日、自衛隊のイベント出演に対し市民団体が抗議したことについて、「職業差別を許さない」とする決議案を提案しました。
一方、与党会派は自衛隊への抗議活動を「妨害」と述べた防衛大臣の発言撤回を求める決議案を提出、与野党の対立が深まっています。
自民党・無所属の会は、沖縄全島エイサーまつりへの陸上自衛隊第15旅団の出演に対し、市民団体が抗議したことは、職業差別だと問題視しています。
1日の文教厚生委員会に文案を提出した議員は「自衛隊員が地域行事やイベントへ参加することにまで抗議の姿勢を示すことは、隊員本人だけでなく家族や子どもたちへの配慮を著しく欠くもの」と批判し、「自衛隊員への職業差別は許されない」と主張しました。
野党 自民党・無所属の会 小渡良太郎議員:
私としては(文教厚生)委員会が所管する案件の中に差別も含まれていますので、まずは議論を
これに対し与党会派は「市民団体の要請は差別にあたらない」と反論しました。
与党 てぃーだ平和ネット 山里将男議員:
自衛隊員として働いている個人に対して出演を拒むという話になっていない。県議会としてこれを決議したとしたら、市民団体の活動に対して県議会が圧力をかけてしまう
「差別」の認識を巡り、与野党で意見が折り合わず、委員会として本会議に文案を提出する事は見送られました。
一方、自衛隊を巡っては、与党会派からも決議案が提案されました。
中谷防衛大臣が自衛隊への抗議活動に対し「妨害行為」などと述べた事について、与党は「表現の自由を否定し抗議活動を萎縮させる」と批判しています。
文案は総務企画委員会に提出されましたが、事前の調整が不十分だとして野党が反発し、審議は見送られました。
与野党はそれぞれの決議案を議員提案として8日の最終本会議に提出する見通しです。