処方せんを偽造し、400万円相当の抗がん剤などをだまし取った疑いで、医師の男が逮捕された。男は、「借金返済に充てるためだった」などと容疑を認めていて、警視庁は、数十人分の処方せんを偽造し、約1億円相当をだまし取った可能性があるとみて調べている。

“1錠約1万円”高額抗がん剤を卸会社へ…

東京・大井署で10月1日午前7時半頃、カメラが捉えたのは、視線を下に向けながら歩く、医師の小西悠太郎容疑者(44)。処方箋を偽造し、薬局から約400万円相当の医薬品を騙し取った疑いで逮捕された。

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小西容疑者は、2021年7月から8月にかけ、自身が運営していたクリニックで診療していない高齢女性2人分のニセの処方箋をつくり、薬局にFAXで送信していた。するとしばらくして関係機関に「身に覚えのない処方がある」との声が多数寄せられ、事件が発覚。小西容疑者が「患者が取りにいけない」と言って自ら薬局に足を運び、薬を受け取っていたことが判明した。

 
 

警視庁によると、小西容疑者は同様の手口で数十人分の処方箋を偽造し、約1億円相当を騙し取った可能性があるという。小西容疑者が不正に得ていた薬の多くは、1錠約1万円の高額な抗がん剤で、手に入れた医薬品を卸会社に売りさばいていたとみられている。

警視庁の調べに対し、小西容疑者は「薬局から高額の薬を騙し取った。借金の返済に充てるためだった」と供述。警視庁は、余罪についても調べを進めている。
(「イット!」10月1日放送より)

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