自衛隊の基地整備が進む鹿児島県西之表市の馬毛島で、基地整備に従事する工事関係者らを島に運ぶ交通船の関係者を対象とした海難防止講習会が西之表市で開かれました。
馬毛島ではアメリカ軍の訓練も行われる自衛隊基地の整備が進められていて、工事関係者の数は8月時点で約6000人とピークに達しています。
9月20日には馬毛島沖でクレーン船と、工事の警戒にあたっていた漁船が衝突する事故も起きる中、30日の講習会は、地元の漁師などが運航する種子島と馬毛島を結ぶ交通船の関係者に改めて安全な運航を心がけてもらおうと開かれました。
西之表市で開かれた講習会には交通船の関係者ら約50人が参加し、小型船で起きやすい事故の傾向と対策を座学で学んだ後は、海に落ちた人を船に引き揚げる訓練も実施。
交通船の運航者らは、人を引き揚げるのに体力が必要なことを身をもって体感し、海難防止への意識を高めていました。
参加者
「(安全対策を)再確認した感じ。(先日起きた)ああいう事故がないよう努めたい」「落ちることがないのが一番だが万が一、あったときは全力で救助したい
第十管区海上保安本部・富樫広太郎航行安全課長
「従事した方が体験したので非常に有意義な訓練だった。(馬毛島の)工事はまだまだ続くので海保としてもサポートして事故ゼロを目指したい」