瀬戸内のエコな話題をお伝えする「エコナビ」です。今回は、企業から出るごみを、もらってうれしいあるものにアップサイクルするエコな取り組みを紹介します。
(佐藤理子アナウンサー)
「海外の企業が発表した2025年の1人当たりのごみの排出量、日本は世界で3番目に少ないもののリサイクル率は19%と低くなっている。こちらでは企業から出るごみをアップサイクルしこんな商品を作っている」
◆印刷会社のアップサイクル事業は「小豆の捨てる部分」の商品化から始まった
岡山市北区の「友野印刷」。パンフレットやチラシなど印刷物の制作のほかに、2025年4月からは企業の業務で発生した繊維や木材、食品の端材を使ってその企業をPRするノベルティーを制作しています。
(友野印刷営業部 内藤隆宏部長)
「食品メーカーから小豆の捨てる部分を商品化できないかと相談を受け、小豆の皮から紙のサンプルを作ったことからスタートした」
◆紙に残りいい味を出す「ニンジンの繊維」 企業ごとに食材の混入割合を変え「イメージ」を伝える
どうやって、食品から紙を作るのかというと・・・食材を乾燥させ、細かく砕いたものを紙の原料に混ぜるんです。
(佐藤理子アナウンサー)
「完成しました。ところどころにニンジンの繊維の部分がが残っているのもいい」
(友野印刷営業部 内藤隆宏部長)
「その企業から出た廃棄物なので、少し残っていた方が よりストーリー性が高くなる」
混ぜ込む量は原料の1%~30%と種類によって異なり、企業ごとに独特の色合いや粒状の素材が表面に浮かび上がり企業イメージを伝えられる一品に仕上がります。
◆目指すは「タオル」や「ハンカチ」へのアップサイクル
(友野印刷営業部 内藤隆宏部長)
「今は食品やデニムなどの繊維までだが、これからはもう少し幅を広げ紙やノベルティー、糸にしてタオルやハンカチにできたらいい」
捨てるはずだったものが、企業の想いを伝える一品に生まれ変わる。そんなアップサイクルの輪が、広がっています。