日本損害保険協会はホームページでを公開しました。

富山県内にも人身事故が多発した危険な交差点がありました。

日本損害保険協会が発表した県内の「危ない交差点」は富山市と高岡市の5カ所で、去年1年間に3件から5件の交通事故があり、最も事故が多かったのは富山市館出町の「館出交差点」でした。

館出交差点は交通量の多い国道41号線と市道の「ひまわり通り」が交わる場所で、去年1年間に5件の人身事故が発生。

このうち1件が重傷事故でした。

内訳をみると、右折車と直進車の衝突が2件。

さらに、道路を横断中の自転車との接触、車同士の正面衝突、追突事故が1件ずつ起きています。

県警交通企画課の今崎貴史交通事故分析官は、事故が多い要因をこう分析します。

*県警交通企画課 今崎貴史交通事故分析官
「直線の十字路ではなく、緩やかなカーブを描くような少し変わった形の交差点となっている。右折する車、直進する車からすれば対向車の動きに気づかなかった可能性が事故の原因のひとつではないか」

横断歩道上の事故も1件起きています。

*県警交通企画課 今崎貴史交通事故分析官
「対向する車だったり他の車に気を取られれば(横断歩道上の歩行者などを)見落としてしまう可能性がある」

近くに住む人は。

*近くに住む人
「道路がカーブしてくるので右折する時は直進(の車)が凄く見えづらく曲がりづらい。そこに横断歩道があるが、対向車が気になって次に横断歩道となると2段階になるので非常に気を付けて運転している」

実際に国道41号を富山城方面に進んでみると。

*リポート
「正面をご覧ください。車線が緩やかにカーブしていることが分かります。そして対向車が左側に出てきているので奥の車線が見づらいことが良く分かります。このまま右折をします。今、車が飛び出してきたような感じがしました」

こうした状況を踏まえ、県警と国土交通省は去年夏、路面に「右折時注意」と書かれた舗装を新たに施すなど対策を進めています。

警察庁によると、県内で去年起きた交通事故のうち、半数以上が(55.4%)交差点で発生しています。(1858件のうち、1029件が交差点で起きた)

県内で館出交差点に次いで事故が多かったのは、富山市の「吉岡北交差点」と高岡市の「四屋交差点」でそれぞれ4件でした。

吉岡北交差点では赤信号の見落としによる出合い頭の事故が多く、四屋交差点では右折と直進の車が衝突や接触する事故が目立ちました。

3つの交差点に共通するのは信号があるということ、それ以外の共通した構造等な無し。

県警では、館出交差点のような事故多発地点で道路管理者などと共同で「止まれ」表示の塗り直しや車の減速を促すイメージハンプの設置などを進めていて、館出交差点では去年一年間で5件だった人身事故が今年は8月末現在で1件にとどまっています。

ただ、それだけで事故を完全に防げるわけではなく、ドライバー一人ひとりの安全意識の向上が求められています。

*県警交通企画課 今崎貴史交通事故分析官
「道路で必ずしも安全と言える場所は無い、ドライバーにしろ歩行者自転車にしろ交通事故に遭う可能性はどこにでも潜んでいる。事故に遭わないような安全な道路横断等を心がけていただきたい」

富山テレビ
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