プレスリリース配信元:株式会社MEDIKLECT
「安定と後悔の狭間にいる薬剤師たち」「データが語る“薬剤師のリアル」「学生時代へのメッセージ」「未来の薬学生への提言」を目的にアンケートを実施
薬剤師向けサービスを提供する株式会社MEDIKLECTは、現役薬剤師244人にアンケート調査を実施しました。その結果、学生時代の自分に最も伝えたい言葉は“勉強よりも人間関係や経験を大切に”という声が多く寄せられました。
調査概要
調査対象:薬剤師244人
調査方法:オンラインアンケート
調査期間:2025年7月19日~2025年7月31日
各種質問と回答のグラフ
年齢層
今回のアンケート回答者は20代後半から40代を中心に幅広く分布している。30~33歳(23%)、34~36歳(17%)、40~43歳(13%)といった層がボリュームゾーンであり、働き盛りの薬剤師が中心。
この世代は「仕事とプライベートの両立」「キャリアの選択」に強い関心を持っており、リアルな声には説得力がある。
18歳で薬学部を選んだ理由
最も多かった理由は「国家資格が取れて安定していそうだったから」(31%)。次いで「医療に関わる仕事をしたいと思っていた」(22%)。
一方で「なんとなく」「理系で進学先を探していて消去法で決めた」という声も少なくない。
生の声:「薬剤師の資格は社会に出てからも様々な選択肢を与えてくれる。未来に不安を持ちすぎず挑戦して」
生の声:「安泰だと思わないように。株を始めなさい」
考察:薬学部進学は“安定と無難”で選ばれるケースが多く、理想や志より「資格=保険」としての側面が強い。
薬学部卒業後「薬剤師っていい仕事」と思えたか
「人の役に立つ実感があった(27%)」「知識を活かせることに誇りを感じた(24%)」とポジティブ回答が半数以上。
ただし「勉強量の割に評価されづらい(24%)」「業務内容にギャップを感じた(21%)」とネガティブ意見も拮抗している。
生の声:「勉強しすぎて燃え尽きた。現場で学ぶことが多すぎて驚いた」
考察:薬剤師は“安定かつ誇れる仕事”と評価されつつも、学習量と評価の不釣り合い、現場とのギャップが若手の挫折につながっている。
国家試験の合格後どう思ったか
最も多かったのは「ただの通過点という感覚だった」(41%)。
「親を安心させられてホッとした」(17%)、「スタートラインに立てたと感じた」(22%)と答えた人も。
生の声:「国家試験頑張れ!受かってからが勝負」
考察:薬剤師国家試験はゴールではなく、ほとんどの薬剤師にとっては“通過儀礼”。燃え尽きや喪失感を感じる人も多い。
薬剤師になってしんどかった瞬間は?
「調剤過誤のプレッシャーが常にある」(24%)、「患者や家族からの理不尽な言葉に落ち込む」(24%)、「業務ルーティンに疲れた」(24%)と大きく3つに分かれた。
生の声:「やりがいよりもミスしないことばかり気にして疲れた」
考察:やりがいや社会的意義よりも「プレッシャー」「疲弊」が強調されるのが現実。
「これがあったから続けられた」と思える支えは何か?
最も多かったのは「患者さんからの“ありがとう”の言葉」(26%)。
次いで「自分の成長を実感できた瞬間」(22%)、「趣味や推し活」(21%)が続いた。
生の声:「現場はつらいが、患者の一言に救われる」
考察:薬剤師の継続意欲は、制度や待遇よりも“人からの感謝”と“自分の成長実感”によって支えられている。
薬剤師になって持っててよかった資格(免許)は?
トップは「自動車運転免許」(34%)。次いで「認定薬剤師」(30%)。
生の声:「地方勤務は車がないと話にならない」
考察:意外にも“運転免許”が資格の王者。医療職でありながら、地方就職・転職の現実を物語っている。
新卒の就職先、選び方は正しかった?
「正しかった(35%)」が最多だが、「正しかったと思うが、もう少し選択肢を広げればよかった」(31%)、「理念が合わず辞めた」(27%)と後悔も多数。
生の声:「合わなかったからすぐ転職した」「条件だけで決めたのを後悔」
考察:安定した就職の裏で「思っていたのと違う」と感じる人が多い。
転職回数
「2回」(27%)、「5回以上」(24%)、「1回」(21%)と転職経験者が大半。
薬剤師は“転職市場で強い資格職”であり、キャリアの軌道修正を繰り返す傾向が強い。
最初の勤務先を選んだ理由は?
「自宅から近い」(42%)、「教育研修制度」(32%)。
生の声:「3年間は実家から通えるところで」
考察:キャリアより生活都合優先。薬剤師は「どこでも働ける資格」があるため選択動機が生活ベースに偏りやすい。
学生の時に就職についての情報って調べきれた?
「情報不足のまま決めていた」が57%と圧倒的。
生の声:「就活は人生がかかっている。後悔しないように自己分析と企業分析を」
考察:薬剤師=安定という思い込みで、情報収集を軽視。キャリア教育の不足が露呈。
薬剤師になったことが正しい選択だったと思う?
「強くそう思う(23%)」に対し、「今も迷いながら(18%)」「他職種が向いていたかも(19%)」が僅差で続く。
考察:安定職である反面、“自分の適性”への葛藤を抱え続ける人が多い。
100人に聞いた声「学生時代の自分への一言」
まとめ
いかがでしたでしょか。
実際に職場や学校の友人に聞いても本音を聞き出すことはとても難しいことです。
この本音のアンケート結果を元に薬剤師としての道やそれ以外のキャリアを考えるきっかけとなればと思っております。
薬剤師200人の声から見えたのは、「国家資格という安心感」に頼ったキャリア選択の限界でした。
就職の決め手が「通いやすさ」や「なんとなく大手」では、長期的な満足や専門性の発揮につながりにくいのかもしれません。
実際に職場や学校の友人に聞いても本音を聞き出すことはとても難しいことです。
この本音のアンケート結果を元に薬剤師としての道やそれ以外のキャリアを考えるきっかけとなればと思っております。
“薬剤師という道は正しかったのか?”――その問いは、個人だけでなく教育機関や医療業界全体に突きつけられています。
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データ提供 PR TIMES
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