【シニア女子】松生理乃が連覇
女子は出場者9人全員が西日本選手権へ出場を決めた。
優勝は松生理乃。9月12日から14日にかけてイタリアで行われたCSロンバルディア杯から2週連続の連戦となった。

ショートは、昨季のフリーで使用していた『Lux Aeterna』。時差ボケや疲れがある中でもノーミス演技を披露。3つのスピンでは最高評価のレベル4を獲得し、客席はスタンディングオベーションに包まれた。
「今季ずっと試合で悔しい思いをしていた中で、今日ジャンプを全部着氷できたことがすごく嬉しい」と話し、演技後は安堵の表情を見せた。

首位で迎えたフリーの『くるみ割り人形』は、バレエの要素が組み込まれた、しなやかでエアリーなスケーティングが持ち味の松生にフィットする新プログラムだ。
ジャンプにミスが出るも、スピン・ステップすべてで最高評価のレベル4を獲得。演技構成点は全体トップのスコアをマークするなど、完成度の高い演技で大会連覇となった。
「のびのびと気持ちよく滑ることができて、自分が思っていた以上の点数がもらえて良かった」と本人も手ごたえを感じていた。
昨季は全日本で5位となり四大陸選手権代表にも選ばれた実力者。「ここからが本番になってくる。最終的には全日本で自分の思い描くような演技をしたい」と、夢の舞台へ向けて、気を引き締める。

2位は山下真瑚。9月頭の国際大会、CS木下グループカップではショートで出遅れ悔しい結果に。その際感じた“苦手意識”を克服するため、2本目に入れていた3回転ルッツのコンビネーションジャンプを、冒頭1本目に変更。
「6分間練習までは不安もあったが、自信をもって滑ろうという気持ちで臨んだ」と、ジャンプを全て着氷させ本人も納得のパフォーマンスで2位発進する。

一方、得意と語るフリーは新プログラムの『La vie en rose』。
「色がない世界から最後は花咲かばあさんになる。」というのがテーマの、独特な世界観を山下らしいスピード感と気持ちのこもった滑りで披露。後半のステップでは観客から大きな手拍子と歓声に包まれた。
「楽しく滑ることが出来た」と、フリーで1位と圧巻の演技を見せた。
次戦となる西日本選手権で「フリーはもっと細かい部分に目を向けて、ショートでは課題が見つかったので滑りこんでいきたい」と意気込んだ。