30年前の1995年に起きたオウム真理教の化学兵器による無差別テロ「地下鉄サリン事件」の教訓を今後に生かそうと、鳥取市で22日、警察や消防などが参加して、有毒物質によるテロへの対応訓練が行われました。
鳥取市のとりぎん文化会館で行われた有毒物質によるテロへの対応訓練。
30年前に起きたオウム真理教の化学兵器による無差別テロ「地下鉄サリン事件」の風化を防ぎ、教訓を今後に生かそうと行われ、警察や消防、それに施設の職員など62人が参加しました。
「刺激物が撒かれたようですので、口鼻を押さえて避難してください」
訓練は、施設内で有毒物質とみられる液体が撒かれ、3人が体調不良を訴えているという想定で行われ、施設の職員が利用者の避難を誘導する一方、化学防護服を着用した警察官と消防隊員が、体調不良を訴えた人を除染用のテントに運ぶ手順や関係機関の連携について確かめました。
鳥取県警警備第二課・中嶋洋介管理官:
有毒物質事案では、たくさんの関係機関の方と連携して対応する必要がありますので、こういった機会を反省、検討して、実際にあった時に迅速に対応できるように努めてまいりたい。
警察はこうした訓練などを通じて、「地下鉄サリン事件」の記憶を風化させず、化学テロ対策の教訓として生かしていきたいとしています。