教師らが少女の盗撮画像を共有していた事件に絡み、北海道千歳市の中学校に勤める教師の男が逮捕された事件。

保護者らの証言から男の素顔が徐々に浮かび上がってきた。

うつむきながらゆっくりと歩く男。

性的姿態撮影等処罰法違反の疑いで逮捕された千歳市の北斗中学校の教師・柘野啓輔容疑者(41)だ。

柘野容疑者は2024年ごろ、道内の施設で16歳未満の少女の性的な画像を撮影し、教員らSNSのグループチャットで共有した疑いが持たれている。

事件をめぐっては現役の教師らが女子児童の下着の画像などを共有していたとみられ、愛知県名古屋市の小学校教師・森山勇二被告ら4人がすでに逮捕されていた。

SNSの交流サイトには、小中学校の教師ら10人ほどが参加していたということだが、道内の逮捕者は初めてだ。

柘野容疑者は自宅がある北海道北広島市で17日に逮捕され、18日、愛知県警熱田署に身柄を送られた。

警察の調べに柘野容疑者は。

「他人が撮影した動画を見て自分も盗撮したいと思った」

こう容疑を認めた。

柘野容疑者は道東の中学校での勤務などを経て2021年から千歳市の北斗中学校に赴任した。

現在2年生のクラス担任で技術や美術の授業を受け持っていた。

さらに部活動ではバトミントン部の顧問も務めていたということだ。

これは柘野容疑者が卒業生に向けたメッセージである。

歌手の故・美空ひばりさんの名言を引用する形で、人生の浮き沈みに負けずに力強く生きてほしいと訴えていた。

身柄を送られる柘野容疑者
身柄を送られる柘野容疑者
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一方、保護者からは別な顔も。

「(卒業した)上の娘はちょっと苦手な感じで。足細いねって言われた」(保護者)

「(授業中)スマホを見ていた。(部活中は)ボディタッチ、けつ触ったみたいな(話を聞いた)。「けつは触っても減るもんじゃないだろう」と(話していたと聞いた)」(卒業生)

一方、ほかの先生に訴えていた生徒もいたという。

「自分の友達が被害を受けたという話をしてて。(女子生徒)が着替えようとしたときに(柘野容疑者が)ついて来ようとした。(別の女子生徒が)部活中に足を触られたとかもあって。色んな生徒たちが先生にどうにかしてくれってことはしてたんですけどあんまり大きく動くことはなかったです」(卒業生)

こうした状況を把握していたか、千歳市教委に尋ねましたが「情報を整理している」とした。

バトミントン部の顧問も
バトミントン部の顧問も

一方、道教委は9月19日あさ緊急会議を開き、9月中に道立学校で盗撮用カメラがないか点検するよう指示した。

全国で相次ぐ教師による盗撮事件。

どのように被害を防げばよいのか。

学校で注意したい場所はー。

「こういうところのネジに(カメラが)あるんですよね。点検口を開けてネジ型カメラに交換しやすい。誰も気づけない」(北海道探偵防犯業連合 会沢一仁会長)

ネジや不審な穴などに注意するほか、一部分だけきれいになっている場所は警戒が必要だ。

さらに…盗撮対策に詳しい専門家によると、ペン型の小型カメラやネクタイに取りつけられるタイプもあり注意が必要だ。

「シチュエーションによって盗撮犯はカメラを選ぶのでどれがカメラかは発見にしにくい。トイレならトイレットぺーパーホルダーの下を見るとか貯水タンクの下を見る。何かそこに不審なものや置いてあるものを少し確認するだけでかなり防げる」(全国盗撮犯罪防止ネットワーク 平松直哉代表理事)

専門家は盗撮されていると感じた場合は警察に相談するよう呼び掛けている。

ネジ部分に注意を
ネジ部分に注意を
北海道文化放送
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